東京・六本木のディスコなどもバブルの象徴とされた (c)朝日新聞社 @@写禁
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東京・六本木のディスコなどもバブルの象徴とされた (c)朝日新聞社 @@写禁

 アラサー以下の世代は、バブルを知らない。物心がついた頃、バブル景気が崩壊。だから、「今はバブル」と言われてもピンとこない。しかし、そのバブルを現代に再現するアイドルがいる。

「地下セクシーアイドル」として活動する「ベッド・イン」は、中尊寺まいさんと益子寺かおりさんが3年前に結成したユニットだ。真っ赤な口紅に太い眉。ワンレン、ボディコン。バブルのコスプレで、写真集や8センチシングルを発表してきた。

 ともに20代後半。中尊寺さんは、再放送で見た「東京ラブストーリー」の主人公・赤名リカが大好きだ。「男女7人秋物語」で、手塚理美さんが演じた島村一枝にもしびれた。

「自由で強気でタカビーで、しっかり仕事して一人で生きていく女性。酒もたばこも性欲も隠さない。なんだかカッコイイじゃないですか」(中尊寺さん)

 当時のドラマや歌の歌詞を掘り起こすたび、引かれていった。「マブい、ハクい、ケバい」女性たちの姿格好、立ち居振る舞いは新鮮で、目指す方向はそっちだと感じた。

 ファンの多くは20代前半の女子。下ネタを連発し、オヤジギャルを再現する2人を見て、スカッとする、自由を感じる、とライブに足を運ぶ。もちろんボディコン姿で。

「またあの時代が来るとは正直、思っていないし、当時に生きていたらしんどそうだなと思う。それでも、エネルギッシュで自由な空気は、今の日本に足りていないものだと思うんです」(益子寺さん)

 バブルを知らない世代には、ギラギラとした輝きが、ただただまぶしく見える。

AERA 2015年6月8日号より抜粋