“健康的”フライドポテトブームがやってきた! ジャンクではないポテトが増殖中 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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“健康的”フライドポテトブームがやってきた! ジャンクではないポテトが増殖中

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ライター・小林沙友里AERA#食
東京・広尾の「AND THE FRIET」がオープンしたのは2013年12月。休日の昼間には20~30人が行列し、30分ほど並ぶこともある(撮影/慎芝賢)

東京・広尾の「AND THE FRIET」がオープンしたのは2013年12月。休日の昼間には20~30人が行列し、30分ほど並ぶこともある(撮影/慎芝賢)

「フライドポテト」は和製英語。ベルギーでは「フリット」、イギリスでは「チップス」、アメリカでは「フレンチフライ」と呼ぶ(撮影/慎芝賢)

「フライドポテト」は和製英語。ベルギーでは「フリット」、イギリスでは「チップス」、アメリカでは「フレンチフライ」と呼ぶ(撮影/慎芝賢)

撮影/慎芝賢

撮影/慎芝賢

 足止めされたイモたちのほとんどはアメリカのメジャー品種「ラセット・バーバンク。水分が少なめで大きく育ち、凸凹が少ないため、フライドポテトに適しているとされてきた。

●ベルギー産が大躍進

 この隙に乗じるかのように存在感を増したのが、欧州の肥沃な黒土で栽培される「ビンチェ」という品種。こちらも水分少なめながら小ぶりできめ細かく甘みがあり、黄みが強いのが特徴。コンビニではローソンが、店頭で販売するフライドポテトのイモを17年間使い続けたアメリカ産から、ベルギー産やドイツ産のビンチェなどに切り替えた。商品本部の東條仁美さんいわく、

「カットや皮の有無などを含め試行錯誤を重ねました。品種変更後、売り上げは約3倍に伸びました。コンビニは、基本的には店内で食べられないので、冷めてもおいしいこともポイントでした」

 ビンチェに似た特徴を持つドイツ産のアグリアを使用したX型のポテトが好評のミニストップは、時期によって「北海こがね」を使った商品も販売(現在は休止中)。1970年代から北海道で生産されているこの品種も、もっちりなめらかな食感がフライドポテトによく合う。

 冒頭のAND THE FRIETはビンチェ、北海こがねのほか、希少な国産有色品種なども扱う。同店PR担当の竹島友美さんは言う。

「いくつかの種類を食べ比べる方もいらっしゃいます。選ぶ楽しみは大事ですね」

 男爵イモ農家との出会いから、ホクホクした男爵のみを使用した「100%DANSHAKU(ひゃくぱーせんとだんしゃく)」という専門店も登場。一口にフライドポテトといっても、品種の違いによるバリエーションが豊富になった。

 太さやカットも多様化し(左図)、専門店のスタンダードはケンタッキーより太い幅10ミリないし12ミリ。半分に切ったものと網状のワッフルカットでは、同じイモでも食感、塩の付き方や揚がり具合などが異なる。

 加えて、「より体にいいものを求める意識の高まり」が本格志向のフライドポテト人気を押し上げていると前出のフードアナリスト石堂さんは言う。

 専門店の価格設定は高めで、ドリンクを合わせれば1千円前後。数十分も並ぶことさえあるが、いずれも素材にこだわり、「ジャンクなサイドメニュー」だったフライドポテトを、「安全で安心して食べられるメインメニュー」へと変貌させた。

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AERA 2015年6月8日号


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