体操着入れ売ってカンパに 節約選挙で闘う女性 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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体操着入れ売ってカンパに 節約選挙で闘う女性

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山田裕子さん(右から3人目)2人の息子は小1と3歳。越谷市民ネットワークを代表して選挙に挑む。事務所には子どもたちが寝転がれる畳の間があり、交流の場も兼ねる。息子たちはさまざまな年齢の人と触れ合い、気付けば長男はひらがなの読み書きや計算ができるようになっていたという(撮影/編集部・金城珠代)

山田裕子さん(右から3人目)
2人の息子は小1と3歳。越谷市民ネットワークを代表して選挙に挑む。事務所には子どもたちが寝転がれる畳の間があり、交流の場も兼ねる。息子たちはさまざまな年齢の人と触れ合い、気付けば長男はひらがなの読み書きや計算ができるようになっていたという(撮影/編集部・金城珠代)

 働きながら子育てし、次の目標に「政治家」を掲げる女性たちがいる。身近で感じた課題を最も身近な自治体で解決したい。その情熱で、選挙に新しい風を吹かせる。

 男性たちの選挙と大きく違うのは、ママたちは一日24時間のすべてを活動に費やすのが難しいということだろう。埼玉県越谷市議選に向けて準備中の2児の母、山田裕子さん(32)は、辻立ちを一日1回に制限した。

「朝も夜もやりたくて歯がゆい思いがある一方、子どもへの罪悪感を覚えることもある。それは働いていた時と同じです」

 それでも、挑戦で得るものは大きいと山田さんは話す。近所のママに息子を預かってもらった時のこと。申し訳ない気持ちで迎えに行くと、「子ども同士で遊んでくれて楽だった」 と喜んでくれた。忙しい山田さんのためにと、夕食をカバンに詰めていてくれたことも嬉しくて涙があふれた。今では逆に彼女の子を預かることもある。

「私たち世代は頼るのが下手。隣の人に少しお願いできたらうまくいくことがたくさんある。互いの困っていることをさらけ出し、助け合うことが政治参加の一歩なんだと気付きました」

 政治家に必要とされる「カバン」を補うのも工夫次第だ。山田さんの事務所では、ママたちが手作りしたヘアゴムや体操着入れ、古着などが格安で並ぶ。販売収入がカンパに回る仕組みになっている。

 市民団体の代表として選挙に臨む山田さんだが、市民活動を始めたのは2人目妊娠中に起きた東日本大震災がきっかけだった。ママたちが放射能汚染対策を市に申し入れ、市政が変わっていくのを目の当たりにした。10年経営したリラクゼーションサロンが駅ビル改修で閉店した昨年、候補者探しの話があり、「政治家」が次の目標になった。

AERA 2015年4月20日号より抜粋


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