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 食べてはやせたい、と思うのが愚かな人間の常。そのおなかのお肉は、もう気のせいではありません。しっかり直視して、対策を考えましょう。

 カロリーを減らす食事は大切だが、やみくもに減らせば筋肉をつくるタンパク質や、代謝を促進するビタミンとミネラルまで減ってしまい、逆効果。かえって太りやすい体質になってしまう。

 正月太りを解消する「美ヤセ」のために大事なのが栄養バランス。野菜をたっぷり使い、塩分と油分をカットして1食500キロカロリー前後に抑える。栄養士の荻野菜々子さんが考えるタニタの社員食堂のレシピは、このポイントが押さえられている。基本はメインと汁物、副菜が2皿。レパートリーは2000種類以上。

 体重計メーカー、タニタの開発部主任研究員、西澤美幸さんは食事のポイントを「あくまでもバランスよく栄養をとること」と話す。

「代謝を良くするのはビタミンB群といわれますが、これは代謝をまわすための部品でしかなく、偏った食べ方はよくありません。食べる順番も肝心です。まずは野菜や海藻、汁物から食べ始め、メインの魚や肉などのタンパク質、米類へ。低カロリーでビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含む野菜類は、食欲コントロールにも役立ちます。歯ごたえがあって咀嚼(そしゃく)数が増えるので、満腹感を得やすくなり、消化にも時間がかかるので満腹感は持続します」

 こうした食事は血糖値の上昇が緩やかになり、脂肪になりにくく、血管に負担をかけないので体にもいいという。

AERA  2015年1月26日号より抜粋