米アップルなどで女性社員に「卵子凍結手当」

AERA
 日本では昨年、日本生殖医学会が健康な独身女性にも卵子凍結を容認したばかり。先を行くアメリカでは、卵子凍結の費用を補助する企業が現れた。

 卵子凍結サービスのエッグバンクス社はニューヨークの高級ホテルで「卵子凍結パーティー」を開催。70人ものファッショナブルなキャリアウーマンが集まった。卵子を若いうちに凍結保存しておけば、結婚相手をゆっくり選べるし、出産を先延ばしにして仕事に集中でき、昇格も目指せるからだ。

 この「トレンド」をいちはやく福利厚生として取り入れたのが、フェイスブックやアップルといった、シリコンバレーで最も競争力があるIT企業だ。フェイスブックはすでにこの制度を開始しており、アップルも来年1月に始める予定で、両社とも女性社員に対し最大2万ドルまで「卵子凍結手当」を支給するとされる。米テレビ局NBCによれば、医療目的以外で、企業が卵子凍結を支援するのは初めてだという。

 フェイスブックもアップルも、手当を支給する目的は公表していない。しかし、一部のキャリアウーマンに歓迎されるのは間違いない。

 米ブルームバーグ通信によると、実際に卵子を凍結保存する女性の平均年齢は37歳だが、最近は30代前半で卵子凍結を望むケースが増えている。

 卵子の摘出から凍結までの1回の費用は約1万ドル(107万円)、年間の保存費用は約500ドル(5万4千円)が一般的とされるが、エッグバンクス社の場合、医師面談、卵胞刺激、摘出、凍結までで8500ドル(91万円)から。年間の保存費用は600ドル(6万4千円)からだが、こうした卵子凍結の「価格破壊」は需要増の証しだろう。

 もちろん、反対の声もある。英紙ガーディアンは、卵子は凍結以前に染色体の損傷や遺伝子複製のエラーなどの「事故」に遭遇することがあるし、解凍後にいい状態を保てるか、受精するのか、といった困難も待ち構えていると警告している。

AERA 2014年11月3日号より抜粋

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