アートスポーツ・ODBOX本店のシューズ売り場。カラフルで機能性もさまざまなシューズが並ぶ(撮影/村上宗一郎)
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アートスポーツ・ODBOX本店のシューズ売り場。カラフルで機能性もさまざまなシューズが並ぶ(撮影/村上宗一郎)

 ランニングするにあたって、自分に合っていないシューズは故障のもと。専門家に、初心者・上級者それぞれにフィットしたシューズの選び方を聞いた。

 ランニング、トレイルランなどの専門店「アートスポーツ」では、都内4店舗に足形計測器を設け、シューズを探しに来た人には、まず測定を勧めている。マラソンシーズンに突入したこの時期、大会に向けてシューズを選びに来る人が増えているという。

「ふだんの靴と、ランニングシューズでいいとされるサイズは違う場合がほとんど。この機械で測定すると、足の細かいサイズやかかとの傾き具合なども知ることができます。自分の足を知るのは大切なこと。測定自体は5~10分で終わりますし、予約も不要です」と話すのは、アートスポーツ・ODBOX本店(東京都台東区)ランニング部門バイヤーの羽山拓巳さん(36)。

 売り場には、壁一面にシューズが並ぶ。この中から自分の足に合ったシューズを絞り込むためには、測定が欠かせない。

 羽山さんは客との会話を通して、その人のランニングのレベルや目標などを把握し、最適なシューズを選び出す。

「初心者には靴底が厚く、靴全体にホールド感のあるものがオススメです。着地の衝撃を吸収し、足元をしっかりサポートするのが基本。はじめは履き心地が硬い印象ですが、次第になじんできます。上級者になるにつれて自分の走りができるようになり、足を守るタイプの靴だと逆にストレスになります。そのときは靴底が薄めで足を動かしやすいものを薦めています」

 来店時にお目当てのシューズがある人には、まずはそれを試してもらう。その後、測定結果に基づいたシューズを履くと、後者の良さを実感してもらえることが多いという。

AERA 2014年10月20日号より抜粋