外面はいいけど、住んでみると不便?日本に住む外国人に聞いてみたら、思わぬ悩みが噴出した。

 まずライフスタイル面では、外国人が日本で暮らすための「インフラ」が整っていない事情が浮き彫りになった。

「外国人が借りられる家が少なく、保証人を探すのも大変」(モンゴル出身のジジさん)という現状はいまだ続いている。

 また多くの製品は「日本人仕様」につくられており、洋服や靴のサイズがなくて困る人も多かった。「日本のXLはアメリカのMサイズに相当する。体に合う服を探すのがとても大変」という指摘も多かった。「市販の薬を買うのに英語表記がなく苦労した」(インドネシア出身のマーティンさん)という体験もあった。

 加えてライフスタイルで目立ったのは、「勤務時間が長い」(チュニジア出身のメリアムさん)、「日本で売っているCDや、ライブ、映画のチケットはほかの国よりもすごくお金がかかる」(アメリカ出身のマシューさん)、「ビール代が高い」(アメリカ出身のライアンさん)など、「もっと生活をエンジョイしたいけれど難しい」というメッセージだ。

 こうした意見は、日本人にとっても、住みやすい社会をめざすためのヒントになる。日本の文化や言語と真摯に向き合いながら暮らす外国人の声に、もっと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

AERA  2014年7月14日号より抜粋