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子連れで営業も シングルファーザー奮闘記

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原貴紀さん(40)・瑠稀也君(15)「瑠稀也と趣味も同じだし、僕は恋愛相談もします(笑)」。原さんは4月、一人親のための支援サイト「HitoDeCo」をオープンさせた(撮影/写真部・遠藤智宏)

原貴紀さん(40)・瑠稀也君(15)
「瑠稀也と趣味も同じだし、僕は恋愛相談もします(笑)」。原さんは4月、一人親のための支援サイト「HitoDeCo」をオープンさせた(撮影/写真部・遠藤智宏)

 近年、増えつつあるシングルファーザー。父親たちは慣れない家事をこなしながら、子育てに奮闘する。

「もう俺より身長高いんじゃない?」

 川崎市に住む原貴紀(たかき)さん(40)が言うと、息子の瑠稀也(るきや)君(15)は「ハハハ」と笑って照れた。

 2001年、原さんは離婚したが、子どもは大好きだし、「子どもを引き取れば、妻と復縁できるかもしれない」との思いもあって、2歳半だった瑠稀也君を育てることに決めた。だが、

「大変すぎました」

 瑠稀也君と2人で歩いてきた年月を振り返る。

 離婚に際して原さんは両親から、「男に子育てはできない」と瑠稀也君を引き取ることに猛反対された。実家に頼ることができず、おしぼりの代理店営業の仕事などをしながら息子を育てた。瑠稀也君を抱っこしながら夜中に営業したこともある。

 瑠稀也君は生まれつき心臓に大動脈弁狭窄症などの重い病気があった。入退院を繰り返し、病院で付き添いをすると仕事ができず、収入は途絶えた。貯金を切り崩し、それも底を突くと人から借りてしのいだ。

「頑張れたのは、子どもがいたから。ただそれだけです」

 ありったけの愛情を息子に捧げた。09年3月、瑠稀也君は心臓の大手術を受けた。手術は成功し、いま瑠稀也君はスノーボードに夢中だ。原さんは離婚した際、子育てのストレスをためないよう趣味のスノーボードを瑠稀也君と一緒に始めたのだ。瑠稀也君はメキメキと上達し数々の大会で入賞。2人の夢は、五輪出場だ。

「とにかく一緒にいろいろやってきた。瑠稀也のおかげで、僕が輝ける部分もあります」

AERA 2014年5月19日号より抜粋


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