入学早々、学食で「おひとりさまランチ」……。これこそ、大学新入生が最も恐れる「ぼっち」の図だ。「ぼっち」に敏感になる大学生の心理とは。

 都内の有名私立大学に今春入学したアヤノ(18)が、大学最寄りの地下鉄駅から地上に上がったときのこと。コンビニの前やコーヒーショップの店先など、そこかしこに10人程度の学生のかたまりがいた。しかも、ほぼ全員が会話するでもなくスマホをいじっている。その日は新入生ガイダンスだから、みんな初顔合わせなはず。付属校出身者の集まりかとも思ったが、すぐに事態を把握した。

「クラスごとに誰かがツイッターで集合をかけていました。何学部の1組集まれ、みたいなノリで。入学式前にもうクラスのLINE(ライン)ができてた。みんな、ぼっちが怖くてナーバスになってるのかなって感じた」

 大学の授業は基本的に個々人で履修するが、外国語と体育が一緒になる40人ほどのクラス編成がある。彼女によると、ガイダンスはクラスごとなので、サークルを決める前の友達作りはこのクラス活動が大きな鍵になるという。

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