いがらしゆみこさんが自作品ではないとしているスタンプ。LINEは自社ウェブサイトで「10,000種類以上のスタンプと絵文字で、文字だけでは伝わらない気持ちを相手に伝えることができます」とスタンプの魅力をアピールしている(撮影/写真部・大嶋千尋)
いがらしゆみこさんが自作品ではないとしているスタンプ。LINEは自社ウェブサイトで「10,000種類以上のスタンプと絵文字で、文字だけでは伝わらない気持ちを相手に伝えることができます」とスタンプの魅力をアピールしている(撮影/写真部・大嶋千尋)

 今月2日、利用者が世界で4億人を突破したと発表したLINE(ライン。スマートフォン同士の通話やメールを無料にするアプリ)。サービス開始から2年9カ月という、驚異的な普及ペースの源とされるのが「スタンプ」だ。

 人や動物などのキャラクターがさまざまな表情やポーズを見せるイラストで、文字以外で思いを伝えたいときに使われる。有名キャラクターものを中心に、有料で売られるものも多い。「キャンディ・キャンディ」で知られる、漫画家いがらしゆみこさんの名前がついたスタンプもそのひとつ。だが、このスタンプについて、深刻な問題がもち上がっている。当のいがらしさんが、自分の作品ではないと話しているのだ。

「去年の夏、知り合いから『スタンプ買ったよ』とメールがきました。携帯はガラパゴスで、パソコンもインターネットも使えない私は、LINEもスタンプも知りませんでした。私が描いたというスタンプを事務所のスタッフに見せてもらったら、一瞬自分の絵に見えるものもあってびっくりしましたが、どれも私が描いたものではありませんでした」(いがらしさん)

 問題のスタンプ「レベッカボンボンbyいがらしゆみこコラボ」が発売されたのは、昨年5月のこと。LINE公式ブログは同月9日付で、次のように宣伝した。

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