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苦難耐える大阪朝高ラグビー部と日本人の支援 映画で描く

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呉英吉監督が率いるラグビー部の部員は63人。この3年は退部者はゼロ。5年連続で全国大会に出場、「早く全国制覇を達成して、大阪の人々の応援に応えたい」(撮影/今祥雄)

呉英吉監督が率いるラグビー部の部員は63人。この3年は退部者はゼロ。5年連続で全国大会に出場、「早く全国制覇を達成して、大阪の人々の応援に応えたい」(撮影/今祥雄)

「ノーサイド」は、ラグビーで「試合終了」を意味する言葉だ。同時に、試合が終われば、敵味方なく国籍や民族を超えて互いに仲間として称え合うという、ラグビーの基本精神を象徴する言葉でもある。この「ノーサイド精神」について考えさせるドキュメンタリー映画が作られた。

 映画「60万回のトライ」だ。韓国人女性監督の朴思柔(パクサユ)が大阪朝鮮高級学校(大阪朝高、東大阪市)ラグビー部を3年間密着取材したもので、在日朝鮮人3世の朴敦史(パクトンサ)が共同監督を務める。

 大阪朝高は創立62年、近畿一円から350人が通う民族学校の名門校だ。ラグビー部は花園ラグビー場で開かれる全国高校ラグビー大会常連の強豪であり、日本代表選手も生んできた07年からチームを導く呉英吉(オヨンギル)監督(46)は人間性重視の指導で知られる。

 10年正月の「花園」で、大阪朝高が初のベスト4入りしたところから、映画は始まる。 生徒たちは、普段はふざけるのが好きな、今どきの高校生だ。一方、民族のルーツと向きあいながら、親たちの愛情をいっぱい受け、同胞の期待を背負い、グラウンドを駆ける。呉監督は完成作を見て、驚いた。

「子どもたちの表情がラグビーを通じてどんどん成長していくのが感じとれた。最後にはいい顔しているなぁと。花園が地元ということもあって、僕には大阪の代表という意識が強い。北朝鮮の学校でも韓国の学校でもなく、日本で生まれた在日の民族学校だという気持ちです」


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