消費税5%時代も、もう1カ月ちょっと。買い残しのないように(撮影/写真部・山本正樹)
消費税5%時代も、もう1カ月ちょっと。買い残しのないように(撮影/写真部・山本正樹)

 4月1日から消費税が5%から8%になる。それに合わせて、客の囲い込みや需要喚起に奔走している店もあるようだ。もちろん、買う側だって、どうせ買うなら5%のうちに買っておきたい。だが、欲しいものを全部一気に買っていたら、財布の中身も貯金もスッカラカンになってしまう。どれを買って、どれを買わなくてもいいのか。専門家に聞いた。

 ファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんによると、特に急いだ方がいいのが、リフォームと車の購入だ。車の引き渡しには、カーナビを付けたりシートを替えたりとか、ナンバープレートの登録などに1カ月ほどかかる。

「リフォームも車の購入も、どちらの支払いも完了するように。3月末までに完了しなければ、税金は8%。新車を買うなら、エコカーか軽自動車がおススメですね。エコカーは減税制度がありますし、軽自動車については、毎年自治体に納める軽自動車税が、2015年4月以降の取得分から現行の1.5倍の1万800円に上がります。先に取得しておいた方がいいでしょう」(花輪さん)

 値上げが既に分かっている電車や地下鉄の定期券、回数券は買っておいた方がいい。定期券はできるだけ3月末までに期間の長いものを購入した方がいいが、今の定期を何カ月分も払い戻してまで買った方がいいかというと、そうでもないようだ。

「例えば半年の定期が3カ月分残っていたとしましょう。定期券は一般に長い期間のほうが、割引率は高くなっています。もし、その3カ月分を払い戻してもらおうとした場合、3カ月の割引率で運賃を取られてしまいます。増税分の影響と割引率との関係を考えると、多くのケースで払い戻さない方が得になります」(花輪さん)

 まとめ買いをする場合は、値引きされにくいものを中心に買おう。例えば、風邪薬や胃腸薬などの市販薬、デパートの化粧品売り場に並んでいる高額な化粧品だ。日用品では、質の良さを売りにしているティッシュペーパーや海外物の洗剤なども値崩れしにくく、お勧めだという。

AERA 2014年2月24日号より抜粋