ローザンヌ国際バレエコンクールで、日本人が1位、2位を独占した。計3人が入賞を果たしたバレエ大国日本の強さの秘訣とは?

 優勝したのは長野・松本第一高校2年生の二山(にやま)治雄さん(17)。日本人男性としては、1989年に川哲也さんが最高賞を受賞して以来25年ぶりの快挙だ。2位は「高貴で優雅で気品がある」と絶賛された横浜市の高校1年生前田紗江さん(15)。6位にモナコに留学中の加藤三希央さん(18)が入った。

 帰国後、本誌の電話インタビューに二山さんは、「ただ練習してきた成果を出そうと思って踊っただけです」と謙虚に振り返った。だが、聞けば練習量が生半可ではない。

「平日は休憩を挟んで1日5、6時間、土日は8時間くらい練習しています。休みは金曜日です。やめたいと思ったことはありません。高1で左足の甲を骨折した時は、思い通りに踊れずつらかったんですが、悩んだのはその時くらいです」

 二山さんは小学1年生からバレエを始め、5年生から長野県の白鳥バレエ学園松本教室に通った。6年生から松本教室と長野教室と2日ずつレッスンを掛け持ちし、現在は長野教室で4日、松本教室で2日レッスンを受ける。土曜日はホテルに宿泊し、火曜日と水曜日は長野教室の応接室のソファベッドで寝起きする。

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なぜこのコンクールで日本人が強いのか