「仕事柄、食生活がどうしても不規則になってしまいます。食生活を補助するために、その都度必要なサプリメントを飲んでいます。ただ、患者さんを拝見していると、サプリメントとの間違った付き合い方で体を壊している人が珍しくありません。サプリメントを飲むタイミングや組み合わせを間違えると、体にいいどころか、危険なものになってしまいます」

 ハーブの一種、セント・ジョーンズ・ワート(和名:セイヨウオトギリソウ)は、抗うつ作用で知られるが、厚生省(現厚生労働省)は2000年、一部の医薬品との併用を控えるように注意喚起をしている。

 海外で、セント・ジョーンズ・ワートを含むサプリと、薬を併用することで、その薬効を下げる薬剤阻害作用が報告されたためだ。表の6種類以外についても、「医薬品を服用する際にはセント・ジョーンズ・ワート含有食品を摂取しないことが望ましい」としている。

「セント・ジョーンズ・ワートは、薬との相互作用は問題ですが、単体で使用した場合は、欧米の研究結果から証明されている通り、優れた抗うつ作用を持つハーブです。厚労省は販売を禁止しているわけではなく、注意喚起ですので、商品には赤字で大きく『薬との併用はしないでください』といった内容の文面を入れています」(大手製薬会社担当者)

AERA  2014年2月10日号より抜粋