(撮影/写真部・山本友来)
(撮影/写真部・山本友来)

 新幹線で泣く子どもには睡眠薬を飲ませれば? ホリエモンのツイートに賛否両論が寄せられた。アエラが行ったアンケートでも賛成の声が。だが、うるさいやつは排除せよ、で本当によいのだろうか。

 この正月休みのこと。帰省先の京都から帰る新幹線の車中は地獄のようだった。記者(36)は子ども(5)と2人で指定席1席に身を沈めたが、名古屋あたりで子どもが「何かこのあたりが臭い」とぐずりだした。満席の車内に響く我が子の声。周囲の重苦しい沈黙が逆に、無言の非難のように押し寄せてくる。ついに、子どもを連れて席を立ち、約1時間半、デッキと車内を行き来することになった。

 年末年始の帰省時、こんないたたまれない思いをした子連れの親は多かったのではないだろうか。そんな親の肩身をさらに狭くさせたのが、年明けに元ライブドア社長の堀江貴文氏が投下したツイートだ。きっかけは、病児保育を手掛けるNPO法人「フローレンス」代表の駒崎弘樹さんのツイートだった。

〈今、新幹線で後方の席の子どもが泣いてて、隣の席の女性がうるせーな、って言いながら舌打ちしたんだけど、そういう人は新幹線自由席じゃなく、車で移動すべきだ〉

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