「窒息しそうな本田」イタリア紙 本田に激辛記事も

AERA
 名門でエース番号「10」を背負う反響は大きい。サッカー・イタリア1部リーグ(セリエA)、ACミランに移籍した日本代表MF本田圭佑を、イタリアのメディアが連日扱っている。

 辛口で知られるイタリアメディアの心を、本田は初日からがっちりとつかんだ。

 ACミラン公式の高級ブランド「ドルチェ&ガッバーナ」のスーツを着て、ミラノのマルペンサ空港に降り立ったのが1月4日夜。その足でクラブ御用達の高級レストラン「ジャンニーノ」に車で向かった。クラブ幹部との会食のためだ。そこで本田は「ストレッチをするために20分間ほしい」と申し出たという。幹部を待たせるわけにはいかず、実現はしなかったが、高いプロ意識は共感を呼んだ。

 サッカーの実力でも滑り出は順調だった。8日にチーム練習に合流すると、12日の敵地サッスオロ戦で途中出場し、デビューを飾る。15日のイタリア杯5回戦スペツィア戦では初先発し、初得点も決めた。3ー1の勝利に貢献し、翌日の各紙は本田を絶賛した。チーム最高の「7点」を付けたコリエレ・デロ・スポルトは「特別な宿命を持って生まれてきた男のようだ」と評した。

 ベストメンバーで戦った19日のベローナ戦で、本田はリーグ戦初先発を果たす。そこで同じく前線に並んだイタリア代表のエースFWバロテリ、ブラジル代表経験者のMFカカ、ロビーニョとの差が出た。周りを生かすことで自身も生きる本田は、単独突破に走る味方の中で居場所を見つけるのに苦しんだ。翌日の各紙は批判に転じた。コリエレ・デロ・スポルトがチーム最低の「5点」を付け、「窒息しそうな本田は、何の足跡も残せなかった」と切り捨てた。

 褒めるときは天まで、けなすときは地獄まで。これがエース番号の重みだ。実は、この洗礼を本田は楽しみにしていた。

「自信がないと10番は要求しない。その駄目だった時の反動も全て理解している。でも、これが自分がすべて求めていたものだと思うとすごい気持ちいい」

 重圧が自身の成長につながると信じているのだ。その先には、6月に開幕するW杯ブラジル大会がある。

AERA 2014年2月3日号より抜粋

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