読書にぴったり、寝返りしやすい、足専用など14種類の中から「マイ枕」を選ぶ(撮影/写真部・岡田晃奈)
読書にぴったり、寝返りしやすい、足専用など14種類の中から「マイ枕」を選ぶ(撮影/写真部・岡田晃奈)
メークルームがあるので寝ぐせも化粧崩れも気にせず眠れる(撮影/写真部・岡田晃奈)
メークルームがあるので寝ぐせも化粧崩れも気にせず眠れる(撮影/写真部・岡田晃奈)

 ちょっと昼寝をしに、そこまで。仕事の合間に「ごろ寝」できる、女性専用おひるねカフェ「おひるねカフェ corne(コロネ)」が神保町にオープンした。短時間の昼寝でどんな効果があるのか、記者が実際に体験してみた。

 アロマの香りが漂う薄暗い部屋には、白いレースの天蓋で仕切られたベッドが8台。午前8時から午後6時までの好きな時間に、10分150円で休憩できる。ホットサンドなどの軽食もとれる。

 とはいえ、わざわざ訪れて「寝るぞ!」と意気込んで、リラックスして眠りにつけるものなのか。寝付きが悪く、電車で居眠りできないワーキングマザー記者(36)が、制限時間10分の昼寝に挑戦した。

 快眠セラピストの三橋美穂さんによると、人間が眠くなるピークの時間帯は、午前も午後も2~4時だという。昼寝に挑んだのは午後4時半からで、前日の睡眠は4時間弱。条件としてはベストに近い。
 
 14種類ある枕からしっくりくるものを選び、いざベッドイン。低反発マットレスに身体が心地よく沈む。効果的な昼寝のポイントは、衣服の締め付けを緩め、上半身を少し起こした姿勢で足を伸ばし、起きる時間を決めておくこと。

「寝入った自覚がなくても脳は休んでいる。ぐっすり眠ってしまう前の15~20分以内に起きることが重要です」

 という三橋さんのアドバイスを思い出し、全身の力を抜いた。

 凪いだ海に漂いながら、突然ストンと落ちる感覚。直後、耳にかけたタイマーがピピピと鳴り、現実に引き戻された。手の指先がポカポカしていた。

 眠れた、ような気はする。しかし、それだけなら単なるサボり。昼寝が仕事の効率アップにつながるかを検証するため、50ます引き算のタイムを計ってみた。結果は、昼寝前2分27秒、昼寝後1分59秒。計算の慣れはあるにしても、判断能力や事務処理能力は改善されたと言えそうだ。頭がスッキリした自覚もあった。

AERA  2013年12月16日号より抜粋