ドトールとスタバを追え!地方発コーヒーの群雄割拠(3)(鳥取編)

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エスプレッソ(Sサイズ300円) (撮影/高井正彦)
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エスプレッソ(Sサイズ300円) (...

 鳥取、それはこの国で唯一「スタバのない」県だ。

 本池達也さん(41)は、「鳥取でエスプレッソのおいしさを知ってもらうため」、2000年に「リトル・イタリー・カフェ」を起業。現在「ラバール」と名を変え、県内を中心に8店舗を展開する。昨年には東京・代官山に「ラボ・ラバール」も出店。注目を浴びている起業家だ。

 起業したのは人口15万人の米子市。商圏が小さく、無理はできない。既存店の一区画を借りる出店形態を考えた。

「初めは米子市内の書店さんで、8坪のお店でした。東京で出店したの
も、インテリアのお店。賃料を抑えられますし、場所を提供してもらったお店にはにぎわいを提供できる」

 アメリカで生活していたときに見た「ブックインカフェ」が原点だった。近年、NYやサンフランシスコなどの大都市では、「もうスタバじゃない。小さいけど、地元系で個性のある店がいいといった嗜好が広がっている」(本池さん)

 「スタンド型」と呼ばれる喫茶店形態がそうで、ラバールもその一つ。雑誌「BRUTUS」(12年11月1日号)によると、スタンド型は、客は小さなカウンターで立ち飲み、テークアウトが基本。メニューは少なく、コーヒーだけにこだわる。淹れ方は、バリスタの裁量を尊重する。コーヒーの香りや味を識別する「カッピング」の国際資格を持つ人も多い。

 全日本コーヒー協会によると、日本でもっともコーヒー豆が消費されるのは家庭(61・7%)で、喫茶店は2・1%しかない(12年)。喫茶店の市場規模は11年時点で1兆182億円(食の安全・安心財団調べ)あるが、82年以降は縮小傾向にある。限られた胃袋と時間を得るために必要なのは、「しっかりした店づくり」と、同協会専務理事の西野豊秀さんは言う。

 その土地土地で育まれた地方発の店には、店づくりの源泉となる個性がある。

AERA 7月15日号

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