第2次安倍内閣で初の国政選挙となった参院山口補選(4月28日投開票)は、安倍晋三首相の狙い通りの自民圧勝となった。一方の民主党は離党が相次ぎ、もはや融解の危機に瀕している。“離党予備軍”には、あの人の名前も……。

 山口補選で民主党は「野党共闘」を期待し、野田内閣の法相だった平岡秀夫・前民主党衆院議員(59)を無所属で擁立したが、民主以外で推薦・支持したのは社民党とみどりの風だけだった。

 日本維新の会が「もともと(民主党とは)選挙協力の話はしていない」(松野頼久・国会議員団幹事長)と袖にしたのを始め、元来、民主党最左派で脱原発急先鋒である平岡氏には、電力総連など連合の一部にも反発があり、党内からも、

「平岡さんで野党共闘なんかできるわけないでしょ。(前回の参院選に民主党公認で出馬した)俳優の原田大二郎さんの方がよほどよかった」(若手議員)

 という声が出る始末だった。民主党は補選前から、改憲や衆院定数の「0増5減」問題で自民党には揺さぶられっぱなし。離党の動きも止まらない。4月2日には平野達男前復興相、同19日には室井邦彦参院議員が離党届を出した(平野氏はその後、除名)。参院民主党を牛耳る輿石東参院議員会長も、「離党の防止策なんてあるわけない。あったら教えてくれ」 とさじを投げるありさまだ。

 そんな中、前原誠司・前国家戦略相は「野党がばらばらに戦えば、自民・公明両党が喜ぶだけだ」と野党共闘を主張し、憲法観の相違から維新などとの協力を断念した海江田万里代表や細野豪志幹事長への批判を強める。その一方で、新党さきがけ時代から親密な維新の園田博之副幹事長とのパイプを今も維持し、橋下徹共同代表と水面下で会合を繰り返している。それだけに、党内からはこんな声も出ているのだ。

「彼らは、もう出ていくんじゃない? そもそも昨年末の衆院選で、前原氏のほか、枝野幸男前経済産業相、野田佳彦前首相、岡田克也前副総理、安住淳元財務相らの選挙区に維新は対抗馬を擁立しなかった。再編の布石のために配慮したのでは、というのがもっぱらの見方です」(民主党議員)

AERA 2013年5月6日・13日号