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一票の格差問題「2千万人の原告あり得る」と弁護士

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 かねてより注目を集めている「一票の格差」問題。調査によると全300選挙区のうち、格差が2倍を超える選挙区は計72。有権者数が最も少ない約20万4千人の高知3区と、約49万5千人で最も多い千葉4区の間では2.4倍を超える差がある。これは、千葉4区の有権者一人の票は、高知3区と比べると約0.4票分にしかならないことを意味する。

「一票の格差」を理由に昨年12月の衆院選について、弁護士グループが無効を求めた16 件の訴訟で、各地の高裁判決が出そろった。14件が「違憲」と判断し、このうち2件は初めて「選挙無効」にまで踏み込んだ。残り2件も「違憲状態」だった。

 今回、各地の高裁からこれだけ厳しい判決が相次いだ大きな要因は、2011年3月の最高裁判決が、09年選挙を「違憲状態」とし、地方に手厚く議席を配分する「1人別枠方式」の廃止を求めたにもかかわらず、昨年の衆院選は前回と同じ区割りで行われたことにある。
 
 16訴訟のうち14高裁・支部に提訴した弁護士グループの升永英俊弁護士は話す。

「国民主権とは、主権者である国民が、その多数意見で、国会議員を通じて立法、行政を行うことです。国会議員は多数決で立法するので、国会議員の多数意見と国民の多数意見が一致しなければならない。そのためには、人口比例選挙が不可欠です」

 升永弁護士は、今回の違憲判決の数々は通過点に過ぎないと考える。国民に一人一票が与えられなかったことを理由に一人5千円の損害賠償を国に対して求める裁判を起こす構えだ。

「委任状を書くだけで誰でも原告になれます。2千万人の原告ということもあり得るでしょう。国民一人ひとりが民主主義を自分の手で握りしめて初めて、民主主義は日本人のDNAになります」

AERA 2013年4月8日号


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