携帯電話から首相FBに書き込みをして「直接つながる」人も多い。ぶら下がり取材が復活すれば、毎日肉声が聞けるのだが…… (撮影/写真部・久保木園子)
携帯電話から首相FBに書き込みをして「直接つながる」人も多い。ぶら下がり取材が復活すれば、毎日肉声が聞けるのだが…… (撮影/写真部・久保木園子)

 国会論戦もTPPも強気、強気、強気。体調不良を理由に退陣したかつてのイメージはない。支持率も上がり我が世の春を謳歌する安倍晋三首相。

 好調の原動力が、フェイスブック(FB)だ。昨年1月に始めた個人ページのフォロワーは26万人。書き込みに賛意を示す「いいね!」の数が2万を超えることもざらだ。補正予算が成立した翌日の2月27日には、こんな書き込みをした。

「総理就任以来、最も過酷な日程を迎えます。(中略)今日の夕食は『タコさんウインナー(おにぎりセット)』。幼少の頃、私が最も愛したメニューの一つです。視覚的にも一服の清涼剤になりました」

 タコさんウインナーを箸でつまんでにっこりほほえむ安倍氏の写真も載せたためか、「いいね!」は3万を突破。「応援してます!」「頑張ってください。私たちがついてます」といったコメントは1400を超えた。安倍氏のオフタイムを紹介する記事は人気が高い。

 ネット住民との打ち解け方とは別人のような激しさをむき出しにするのが、マスコミ批判だ。第1次安倍内閣では閣僚の醜聞などでマスコミの批判に晒されたためか、再登板前から既存メディアへの態度は厳しい。

AERA 2013年4月1日号