アルジェリア人質テロ 背景に歴史、貧富の差など

AERA
 アルジェリアで、日本のプラント建設大手「日揮」の日本人駐在員をはじめ、米、英、仏、ノルウェー、アイルランド人らが人質として拘束される事件が起きた。この背景には、国際テロ組織アルカイダの影響や歴史、現地の貧富の差など、様々な要因がある。

 イスラム原理主義の国際テロ組織アルカイダは、米国への「9.11」テロ後、拠点のアフガニスタンが米国の掃討作戦で壊滅的な打撃を受けた。イラク戦争でも追いつめられ、11年には「9.11」を主導したカリスマ的指導者オサマ・ビンラディン容疑者が、潜伏先のパキスタンで米軍特殊部隊に殺害された。

 イスラム武装勢力が行き場を求めたのが北アフリカや西アフリカだった。彼らが勢力を広げられるのは、政情不安定で、かつ一部の特権階級が富を独占、政府や欧米への不満が強く、イスラム色の濃い国々だ。
 
 11年にリビアのカダフィ政権が崩壊、大量の最新式武器が国外に流出したこともあり、昨年、アルジェリアと国境を接するマリ北部に急激にイスラム武装勢力が膨張、事実上支配下に置いた。

 それを掃討するため、かつての宗主国フランスが今月11日に軍事介入を開始、15日には地上軍投入の動きを本格化させていた。翌16日、アルジェリア南東部で日本人らを人質に取った勢力は、フランスのマリ軍事介入を犯行の「大義名分」の一つにした。

 アフリカの現状を、現代イスラム研究センターの宮田律理事長はこう見ている。

「資源開発で外国企業が得た経済的利益が、現地の貧困層に還元されない。そこに、『神の前の平等』を唱えるアルカイダなどのイスラム武装勢力が受け入れられる余地ができてしまう。長く欧米に抑圧されてきた歴史もあって、外国人への攻撃をジハード(聖戦)として受け入れることにもなる。アルカイダ勢力は今後もアフリカに浸透していく可能性が高い」

AERA 2013年1月28日号

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