税金滞納者から差し押さえた財産を換金する公売や、遊休化した公有財産を売却するのにヤフーオークションを利用する自治体が増えている。品物はキジのはく製やバキュームカーなど、多種多様。最近では定年退職した人や、田舎暮らし、脱サラ志向の人が思わず目を留める物件も少なくない。長野県原村は、

「★星降る里 原村★ 田舎暮らしに最適!(三井の森別荘地)」として、別荘地1268平方メートルを約350万円で出品した。ほかにも、

北海道移住を応援します! 定住に土地所得費分の補助金」(北海道芦別市、約263万円)
「ゲレンデの中のリゾートマンション(メゾネットタイプ)」(新潟県、198万円)
「温泉引き込み可能な温泉別荘地」(宮城県蔵王町、約45万円)

 などなど。

 最近目立つのは旅館だ。「ホテル」や「旅館」で検索すると、常時それぞれ数件は出てくる。高知県は、土佐清水市の和風旅館を2261万円で売りに出した。「約8千平方メートルの敷地と客室数18のホテル、従業員宿舎付き」がうたい文句だ。また、いわゆるラブホテルの公売も珍しくない。三重地方税管理回収機構は、徴税の滞納に伴い、県内でまだ営業を続けるラブホテル(築30年)の入札を土地付き1380万円で11月26日から受けつける。

AERA 2012年11月26日号