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米元国務省高官 息子が荒れて憧れの職辞めた過去

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 最近では日本でもワーキングマザー、つまり働きながら子育てする女性が増えてきた。ワーキングマザーというと米国などに多いイメージだが、そんな米国でさえも働く母親には苦労がつきものだという。元米国務省高官のA・スローターさんに話を聞いた。

*  *  *
 プリンストン大学の同僚である夫は、私と交代で半年の育休を取ってくれるなど育児に協力的です。私が国務省の政策企画局長としてワシントンDCに単身赴任することになった時も、2人の息子たちの世話を引き受けてくれました。週末だけ自宅に帰る生活でしたが、仕事と家庭を両立できると信じていたんです。

 ワシントンでは毎日午前8時から午後10時ごろまで会議や資料作りに追われ、他人のスケジュールに合わせて働く大変さを思い知りました。国務長官の海外出張についていくうちに、家族と会えない日が何週間も続きました。ある時、「もう辞めようかしら」と漏らしたら、中学生だった長男が言ったんです。「だめだよ。お母さんは働く女性のロールモデルなんだから」って。

 ところが、その長男が悪い仲間とつるむようになり、宿題をさぼったり数学で落第したり。あんなに就きたかった国務省の仕事だったのに、2年がたった時、大学に戻ることを決断しました。思春期の子にとって、話がしたくなった時に親がそばにいることが大切だと痛感したからです。

 女性が仕事と家庭を両立させられるように、職場で改善できることはたくさんあります。例えば、子連れで出張に行けるようにすることや在宅勤務を広めること。私も局長時代、5歳の子がいる部下の女性が週1回自宅で仕事をすることや、幼い子がいる男性職員が午後6時に帰宅することを認めていました。仕事さえしっかりこなせば、長時間職場にいる必要はありません。

 管理職になったからには、男女両方にとって働きやすい職場に変えたいと思ったんです。

AERA 2012年11月19日号


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