ドランクドラゴン・鈴木拓さん(36)のツイッターが炎上し、ツイッターをやめる騒動に。原因は10月7日に放送された「逃走中」(フジテレビ系)。鬼ごっこのような番組で、ハンターから逃げ切ると賞金がもらえるというもの。賞金は1秒につき200円ずつ加算されるが、途中でつかまると0円也。ただ“自首”するとそこまで加算された賞金がもらえるため、鈴木さんは“自首”し、130万2千円をゲットした。

 ところがその行為について「ゴミ人間」だの「屑人間」だのと批判が殺到し、ツイッターが炎上。バラエティー番組なんだから賞金に執着せずに視聴者を楽しませろ、ってことなのだろう。でも“自首”もルールのうちだし、鈴木さんは家族もいて本当にお金が必要なのかもしれない。実際に見ていて、誰かが抜け駆けして“自首”すると、「せこいなぁコイツ」って印象は残るけどね。

 あるクイズ番組で“ドロップアウト”して超高額賞金を確定させた芸能人が、番組終了後にスタッフからクレームをつけられたと聞いたことがある。だったら、そんなルール始めから作らなきゃいいのだ。番組スタッフとしては、選択肢はあるけど普通、自分のイメージやキャラのためにも番組を盛り上げるためにも、芸能人なら空気を読んでリタイアはないだろうと思っていたようだが、現実的な人もいるのだ。

 もともと鈴木さんは飄々としているが、図々しかったり、ちゃっかりしていたり、自分のことを棚に上げて他人の文句を言うような人、という印象だった。相方の塚地武雅さんをして「天然ボケの芸人にはピュアで性格がいい人が多いが、鈴木は性格が悪い」と言わしめ、東野幸治さんも今回のことに「私個人の見解でも確かに鈴木君はゴミ人間で屑人間だ。当たってる」と。自分自身でも、オフィシャルブログのタイトルを「相方に捨てられるその前に…」としているところからして、自分の性格についてそれなりの自覚はあるようだ。だとしたら今回の騒動、鈴木さん的にはキャラがはっきり表れてオイシかったということだ。

AERA 2012年11月5日号