〈PR〉

メイン画像

これからのテクノロジー新常識

続々と登場する新たなテクノロジーは、今後、「いかに活用するか」が大きなポイントとなる。そのために、未来を担うデジタル世代は何を学んでいくべきか。学校と企業で考える。

取材・構成/株式会社POW-DER 座談会・取材原稿/松田明子 写真(木村恵子)/鈴木克典 イラスト/みずの紘 デザイン/佐藤ジョウタ+鈴木マサル(iroiroinc.)  制作/朝日新聞出版メディアプロデュース部ブランドスタジオ 企画/AERA.dot ADセクション

本企画を読んだご感想をこちらのフォームにお寄せください! テクノロジー発展のカギを握るのは誰か?
テクノスカレッジ・学びのポイント デジタルテクノロジー進化論

テクノロジー発展のカギを握るのは誰か?

テクノロジーが加速度的に進化を続ける現在、その技術を使いこなし、現実の課題解決へと結びつける人材が
各所で求められている。デジタルネイティブ世代の力を伸ばし、生かす教育とは? 学校と企業とが語り合った。

座談会参加のみなさん

井上 万成

総合学院テクノスカレッジエンロールメントマネジメント
統括ディレクター

井上 万成 さん

情報メディア関連企業で採用人事や教育事業支援に携わった後、現職。大学や自治体、企業と連携した、独自のキャリア教育をマネジメントする。

総合学院テクノスカレッジ

32学科・86コースの多彩な学びを提供。「就職」にとどまらず、将来的なキャリアプランまで視野に入れた教育を行う。

滝本 宗宏

東京理科大学総合研究院DX研究部門長 教育DX推進センター長
創域理工学部 情報計算科学科 教授

滝本 宗宏 さん

プログラミング言語の研究から計算機科学の世界に入り、高速論理型AIやXRの研究にも従事。同大におけるDX研究・推進の中核を担う。

東京理科大学

「学問分野を越えて連携・融合できる理工人材」の育成を掲げる理工系総合大学。2023年4月に2学科を開設し、7学部33学科を展開する。
※2023年4月、理工学部 情報科学科から名称変更。

中井 陽子

日本マイクロソフト株式会社執行役員 パブリックセクター事業本部
文教営業統括本部長

中井 陽子 さん

同社でマーケティング戦略、セールスマネジメントなどを経て、2018年から現職。山口県CIO補佐官として知事のアドバイザーなども担当。

日本マイクロソフト株式会社

革新的で安全に利用可能なソフトウェアやクラウドサービスの提供によるDXをとおして、経済の再生、社会の活性化への寄与を目指す。

木村恵子

AERA編集長

木村 恵子

課題と技術をつなぐコーディネーターの育成が急務

イラスト

木村恵子(AERA編集長) AIやデータサイエンス、ICTの技術が、社会やビジネス、暮らしの中で生かされ、発展していくためには、何が必要とされ、課題となると考えますか。

井上万成さん(総合学院テクノスカレッジ) 進化し続けるテクノロジーは、様々な生活シーンやビジネスに大きな影響を与えるようになっています。一方で、その進化が加速度的であり、また社会の変化と共に暮らしやビジネスの課題も多様化し、複雑化しているがゆえに、テクノロジーの活用が適切に進められているとは言い難いのが実態ではないでしょうか。そうした意味で、これから特に必要となるのが、課題を解決する力とテクノロジーリテラシーを併せ持って、社会やビジネスの課題と進化するテクノロジーをマッチングさせることができる、いわば“課題と技術のコーディネーター”ともいえる人材が、業界や職業の種類を問わず、すそ野広く育成されることが必要だと考えています。

滝本宗宏さん(東京理科大学) データサイエンスの面から社会問題にアプローチするためには、データの背景にある社会構造も重要なヒントとなるため、人文科学の視点が不可欠になります。そのためには、文理間の壁を下げる「文理融合」教育が、今後のカギになると考えます。分野横断的な知識を持って、各専門家のシーズを集め、解決可能なニーズを提案できる人材、いわば“サイエンスマネージャ”の育成が、急務となるのではないでしょうか。ただ、文理融合といっても画一的な教育を指すのではありません。専門に特化した人材と、異なる分野を連携融合できる人材が補完し合って初めて、問題解決やイノベーションは達成されると考えています。本学では今年度から、理工学部を「創域理工学部」に名称変更しました。従来の専攻をまたぎ、課題ごとにグループをつくって教育研究を行う横断型コースもあり、課題解決に向け融合研究を行います。

すそ野が広がるデジタル活用

中井陽子さん(日本マイクロソフト株式会社) 今後の国際社会の中で、言語と同等、あるいはそれを超える価値を持つものがデジタルインフラです。特に近年、それほど専門性がない個人でもデジタルツールが扱える「デジタルの民主化」が、大きく進んだと感じています。例えば、データサイエンティストを、全組織・チームに配置することは不可能ですが、データを扱うハードル自体を下げれば、誰でもその役割を果たせるようになる。そのため開発の方向性も、データサイエンスやテクノロジーをツール化し、あらゆる人がデジタルの力の恩恵を受けられるような方向へとシフトしています。

※ 大量に蓄積されたデータ(ビッグデータ)を分析し、解析結果を合理的な判断に基づいて活用する職種。課題解決や、企業の経営戦略の立案などに関わる。

木村(AERA) 課題と技術をマッチングさせる人材が、さらに広く求められていきそうですね。

井上(テクノスカレッジ) 本学には情報システム科を含む32学科86コースがありますが、もはやAIやデータサイエンス、ICTと無縁の学科もキャリアもないと考えています。社会の様々な場面でデジタルリテラシーが求められている中、業務で直面する課題の解決にテクノロジーを活用する力は、特定の業界や職種にとどまらず、有効かつ必要とされていくのではないでしょうか。本学には、「卒後ビジョンから始める学びとキャリア開発」という教育メソッドがあります。これは、学生が「テクノロジー」「グローバル」「SDGs」といった社会の変化を探究し、卒業して5年後の自分の未来を描き、それに必要な経験や学びを計画して挑戦する、というものです。学生たちが描く「卒後ビジョン」には、テクノロジーを学び、生かすことや、職業的専門性と学問的専門性を併修する「大学コース」を選択し、データサイエンスや高い課題解決力を身につけたいといった内容が多く見られます。

※ テクノスカレッジの制度・授業。詳細はこちら >

世界を変える新たな価値はグループワークから

イラスト

若い時から培うデジタルの感覚

木村(AERA) 今後のデジタル人材育成において、教育に期待することは何でしょうか。

滝本(東京理科) ICTやAIの具体的な仕組みが社会の人々にとってブラックボックスになってしまうと、活用にはつながりません。幼い頃から技術への理解を深めるためにも、本学では、小中学校におけるICT教育支援も行っています。例えばプログラミング教育は、コンピュータの動かし方だけではなく、ロジカルシンキング(論理的思考)によって問題解決のためのプロセスを考えさせる教育です。難しい課題も分解して、こまかな手順に分けて組み直せば、解決に導ける。その過程をコンピュータ上で試すということです。プログラミング教育には、これまで文系・理系と分けられていた学びを結びつける、糊のような役割を果たしてほしいと願っています。

中井(日本マイクロソフト) 10代の若者であれば、既にデジタルスキルをある程度身につけている方も多いと思います。例えば学生のうちに、デジタル人材が不足しがちな企業・自治体などで、その力を試す社会的な体験ができる機会があるとよいですね。今後の社会で新しい価値を生み出す際には、自分の専門性を高めることに加え、自分が不得手な分野をカバーできる人材を集め、共に問題解決を目指す力が必須となります。例えば、オンラインでの料理注文・配達プラットフォームなどのこれまでなかった価値は、グループワークから生まれています。若年層のうちに、こういったスキルを自然に身につけることが、とても大切になってくると思います。

図

株式会社帝国データバンク「DX 推進に関する企業の意識調査」(2022 年9 月)から作成。有効回答=1万1621社

専門分野を越えて協同する力を伸ばす

井上(テクノスカレッジ) 本学でも、実践的挑戦と専門性や価値観の異なる者同士のグループワークをとても重視しています。企業や自治体から提起される課題に対して、職業実践的な専門知識やスキルおよびデジタルリテラシーを生かす機会としているのが、全学年・全学科で実施するPBL※1型の「TECHNOS(テクノス)ゼミ」※2です。打ち合わせにはICTが多用され、課題解決案にはしばしばZ世代らしいデジタルアイデアが盛り込まれています。学科を横断したメンバーでチームを組んで挑戦することも多く、まさに、協同して課題解決とデジタルリテラシーのマッチングに挑戦する学修機会となっています。今後は、連携する相手を起業家の方々や海外姉妹校提携大学にも広げて、ゼミを拡充させ、さらなるチーミング力や課題解決へのデジタル活用力を育む機会を増やしていきます。

※1 「Project Based Learning(課題解決型学習)」の略称。自ら課題を発見し、解決する力を養う学び。
※2 テクノスカレッジの制度・授業。詳細はこちら >

これからのためのキーワード
木村恵子の編集後記
木村恵子

コロナ禍を経てデジタル分野が台頭し、近年は働き方にも大きな変化がありました。一方、人同士の会話やコミュニケーションの中でしか生まれない価値やアイデアもあると、感じた方も多いのでは。みなさんのお話を聞いて、技術力に加え、集合知で新しいものを生み出す、コーディネート力を備えた人材育成が今後さらに重要度を増すことを、改めて実感しました。

テクノスカレッジ・学びのポイント

企業や地域と連携して課題に挑戦

TECHNOSゼミ

課題解決力と協同力を育むゼミナール。1年次は課題解決の基礎を学び、2年次は企業や地域の方から提起される実社会の課題に挑戦。大学コース3・4年次は、国内外の課題や、業界の未来に起きうる問題など、より発展的な内容に取り組む。

発展ゼミ(3・4年次)

高度な専門性とリベラルアーツを併修

大学コース

専門学科での学修に加え、中央大学など五つの大学から選択し、高度専門士と学士を同時取得できる4年制のコース。「専門性」と「学問&教養」を併修しつつ、共通科目にデータサイエンスの授業を設け、テクノロジーに対応する力も身につける。

多様な専門性を持つ仲間と協同

グローバルな視界と知恵を体感する

海外姉妹校提携大学との交流

イギリスのオックスフォード大学など世界の10大学と提携。往来交流に加えオンラインでの合同授業も実施し、気軽に世界とつながる環境を整えている。また、海外の学生と協同学修する機会も多数設け、グローバルなコミュニケーションスキルを磨いている。

インターナショナルウィーク

学院行事や課外プログラムを学生主体で実施

課外活動PBL

オープンキャンパスや学院祭といった学内のイベントは全て学科横断の「学生スタッフ」が主体で企画運営。集客、予算管理、コンテンツ制作といった多様な課題に取り組み、「計画・実行・振り返り・改善」を繰り返すことで、“自ら考え、行動する力”を身につけていく。

TECHNOS祭(学院祭)

OPEN CAMPUS オンライン&来校型毎週日曜開催!

テクノスに興味がある人はもちろん、「大学か専門学校か?」「自分のやりたいことは?」と
悩む人も、学科の学びや多様なプログラムの体験をとおして、5年後の自分を思い描いてみよう!

将来の自分をイメージできる

未来デザイン体験

未来の自分を描くワークショップ。様々なニュースや情報を元に社会や業界の変化に触れ、なりたい自分を思い描きます。学びたいことや経験したいことを浮き彫りにします。

興味のある業界の未来がわかる

学科説明&体験授業

各業界の先端的な技術・知識を体感することができます。
[左]新しい機材等による動画撮影・配信(映像メディア学科)/[右]ホテルスタッフのサービスを学ぶ(ホテル科)

オープンキャンパスへの詳細・参加申し込みはこちら!
総合学院テクノスカレッジ

名城大学の付属校として1959年に創立。エンタメ、クリエーター系、スポーツ・教育、工学・情報分野を学ぶ東京工学院専門学校、エアライン、語学、ホテル、ブライダル、観光分野などを学ぶ東京エアトラベル・ホテル専門学校で構成され、ワンキャンパスに全32学科86コースを展開する。

東京工学院専門学校 0120-634-200

東京エアトラベル・ホテル専門学校 0120-634-300

〒184-8543 東京都小金井市前原町5-1-29

詳しくはこちら!

デジタルテクノロジー進化論

今や社会に欠かせないデジタルテクノロジー。話題の対話型AI「ChatGPT」をはじめ、
技術はどのように進化・発展していくのだろうか。専門家に話を聞いた。

図

ビッグデータ活用でAIが大きく進化した

 現在、多くの企業でDX(デジタル技術による変革)が進められている。データ活用の重要性が増し、特定の業務における課題解決から、全社的にデータを活用できる組織に生まれ変わることに、フェーズが移ってきているのだ。

 株式会社ブレインパッドの辻陽行さんは、これらの変化は、デジタル上に蓄積された膨大な量のデータ(ビッグデータ)がもたらしたものだという。

「2010年代初め頃から、大手IT企業がクラウドサービスを積極的に利用し始め、個々の企業が独自でサーバを保有しなくてもデータをためられるという環境が大きく広がりました。消費行動がデジタル化し、計測可能になったことで、データ活用の重要度が飛躍的に伸びたのです」

 またAIも、ハードウェアの進化に伴って「ディープラーニング(深層学習)」が浸透して以降、急速な進化を続けている。現在その筆頭は、対話型AIチャットツールとして話題の「ChatGPT」だ。

「ChatGPTの大きな特徴は、人と自然言語(日常的に使う言語)で双方向にテキストでの会話ができることです。既存のAIにくらべ、より自然で適切なレスポンスが得られます」

 このほか、入力されたテキストを元に精緻な画像を生成する「ステーブル・ディフュージョン」、データから現実のモノを仮想空間上にリアルに再現する「デジタルツイン」など、様々な技術がリアルタイムで進化している。

DXで変わる仕事と変わらない仕事

 一方、DXが進むことで、仕事を奪われると危機感を抱く人も多いのではないだろうか。

「AIの作成する文章や画像の精度が上がることで、例えば広告業界などでのプランニング提案の際に、たたき台としての選択肢をAIに複数つくらせることも可能です。そこから人間がインスピレーションを受けるなど、クリエイティブの幅が広がる可能性もあると思います。また、企業経営に関しては、背景知識や企業特有の知識が必要な情報を扱う場合が多くあります。そこにはやはり、情報と技術を結び付けられる人材に、活躍の場があるのではないでしょうか」

 ChatGPTをはじめとするAIは、データを渡し続ければ、際限なく成長を続ける。けれども、今後どのように成長していくのかは、専門家でさえもわからない部分が多いという。

「コンピュータの判断に対して、最終的に責任を持つことは、人間にしかできません。AIを通して得た情報が自分の意図に沿っているのかを見極める視点や、その情報の一次ソースにも当たるなど正誤を確認する習慣が、より求められる時代になるのではないでしょうか」

辻 陽行

株式会社ブレインパッド
アナリティクス本部
アナリティクスサービス部 副部長

つじ 陽行はるゆきさん

同社に新卒入社。プロジェクトの立ち上げから機械学習アルゴリズムの仕組み化の支援までを主に行う。プロジェクトマネジャーなどの役職を経て、現在データサイエンティストが所属する部門の副部長を担う。

TOPへ戻る