渡辺貴社は、研究開発型の企業と伺っています。
ロズリンはい。ハイドロキシアパタイトという成分をベースに、商品を研究開発・販売している「アパタイトカンパニー」です。
渡辺ハイドロキシアパタイトとはどのような成分なのでしょうか。
ロズリン歯や骨の主成分であるリン酸カルシウムの一種で、水、たんぱく質と同様に人体を構成する重要な成分です。歯の表面を覆うエナメル質の97%、象牙質の70%は、ハイドロキシアパタイトで形成されています。そのため、人体への親和性が高いのです。
渡辺人体に存在している成分なのですね。
ロズリンハイドロキシアパタイトは、NASA(米航空宇宙局)が、無重力の環境下で宇宙飛行士の歯や骨を守るため、その構成成分を充填する技術研究をしていました。その技術をヒントに、当時社長だった夫が、「歯と同じ成分のハイドロキシアパタイトなら、歯みがき剤に配合すればむし歯予防に役立つのでは」と考え、研究を始めたのです。
渡辺ご主人は、まさにアイデアマンでいらっしゃいますね。そこで、独自に開発したむし歯予防の薬用成分が、「薬用ハイドロキシアパタイト」なのですね。

ロズリンはい、その通りです。歯とほぼ同じ成分というのが特徴で、歯のエナメル質の健康を守ります。むし歯の原因となる歯垢を吸着して取り除く、歯の表面のミクロの傷を埋めてなめらかにする、歯から溶け出したミネラルを補給することで歯を再石灰化。これら3つの作用がむし歯を予防します。
渡辺なるほど。単にゴシゴシみがいて汚れを落とすのではなく、薬用ハイドロキシアパタイトが歯を再石灰化するという根本的な発想が違っていて画期的です。開発にはご苦労もあったのではないでしょうか。
ロズリンそうですね。大学で歯科医の協力を仰ぎながら研究開発を進め、薬用成分となるまでに15年かかりました。


アナウンサー
渡辺真理
神奈川県生まれ。国際基督教大学卒業後、1990年、TBSにアナウンサーとして入社。98年からフリーに。テレビ東京系列「知られざるガリバー」を担当するほか、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」で「マリーな部屋」を連載中。


株式会社サンギ 代表取締役社長
ロズリン ヘイマン
オーストラリア生まれ。1972年に日本へ留学。77年に東京大学大学院修了。同年、在豪日本大使館に勤務後、通信記者、証券アナリストなどを経験し、99年サンギ入社。経営企画室長、代表取締役副社長などを経て現職。
渡辺貴社のオーラルケア製品すべてに、薬用ハイドロキシアパタイトが配合されていますね。
ロズリン代表的なのが「アパガード」シリーズで、歯のエナメル質を整え、歯本来の白さを引き出す美白高機能歯みがき剤※です。1995年には「芸能人は歯が命」のコピーを使ったCMが話題となり、当時の1年分の在庫30万本が、1週間で売り切れるほどの売れ行きとなりました。
渡辺覚えています。かなりインパクトのあるCMでした。現在のラインアップを教えてください。
ロズリンベーシックな「Mプラス」、ステインケアタイプの「スモーキン」、低刺激設計の「ソフト」、プレミアムタイプの「プレミオ」などのほか、「歯にもトリートメント」という概念で液体歯みがき剤「ディープケア」もあります。
渡辺とくに20~40代の働く女性から人気が高いと伺いました。
ロズリン使用実感もよく、本来の健康的で白い歯に導くことに支持をいただいているのでしょう。口元の印象を整え、歯の白さや清潔感を大切にする働く女性のニーズに合っているのだと思います。アパガードシリーズで一番人気のあるのが、「アパガードプレミオ」です。
渡辺今回のお話をいただいて、私も使ってみました。
ロズリン使い心地はいかがでしたか?
渡辺ミント感がちょうどよく、リフレッシュできました。ナチュラルでありながら、歯本来の白さを引き出してくれるのが魅力で、使い続けたいと感じました。
ロズリンそれは良かったです。「アパガードプレミオ」は、美容口コミサイトのアワードで殿堂入りを果たしました。


アパガードプレミオ
医薬部外品・薬用歯みがき
販売名:サンギXLC2
毎日のオーラルケアにピッタリな、美白高機能歯みがき剤「アパガード」。今年で発売から37年のロングセラーブランドだ。日々改良を重ねた結果、用途に応じて種類が豊富で、ジェルや液体歯みがきなども揃う。一番人気の「アパガードプレミオ」は、フレーバー違いで2種類を用意。
※インテージSRI+ データセグメント
渡辺年を重ねるにつれ、毎日の歯みがきの大切さを実感します。祖母や母から「歯は持って生まれた宝石」と言われて育ったので、歯みがきと歯科検診は欠かさないのですが、それ以外に特別なケアはしていなくて……。
ロズリンいえいえ、それで十分です。歯みがきは、つい「面倒くさい」なんて思いがちですが、毎日の当たり前な作業こそ非常に大切なんです。
渡辺歯が健康だと何より食事がおいしくいただける上に、良く噛むという運動は脳へのよい刺激にはじまって全身の健康に影響すると言われています。健康寿命をのばすためにも「歯は大事にしないと」と思うようになりました。
ロズリン近年、日本では歯の重要性やむし歯予防の必要性が、益々浸透してきているんですよ。
渡辺貴社でも、2015年から啓発活動に取り組んでいるそうですね。
ロズリンはい。健康的で美しい歯の大切さを考える記念日として、8月1日を「歯が命の日」と制定しました。各種イベントや、プレゼントキャンペーンなどを展開しています。「歯が命の日」をきっかけに、オーラルケアを見直していただきたいと考えています。
渡辺人生100年時代と言われるなか、私たちの意識がオーラルケアに少しでも向くことで、健康度がグッとアップするのでは。
ロズリンその通りです。高齢化社会になって高齢者のQOLを上げるためにも、私たちには大きな役割があると思っています。
渡辺24年の創業50周年に向け、今後の展望をお聞かせください。
ロズリン歯科用の医療機器分野に進出したいと考えています。弊社のアイデアが詰まった製品を送り出しながら、オーラルケア商品の研究開発も続けてまいります。