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AERA MONEY GUIDE 2020冬 ビジネスパーソンのための資産考察ガイド

文 / 田中 弘美 イラストレーション / フジモト・ヒデト デザイン / 舗伊 朝太郎 企画・制作 / AERA dot.AD セクション


30〜40代でも老後を意識する人は案外多い。だが、老後資金については「とにかく運用して増やせばいい」と安直に考えがちだ。実際には増やしたお金を使うだけではなく、例えば認知症や相続、遺贈などを想定した「守りの戦略」も必要になる。複雑な資産の運用、管理をどうするか。それにはまず自分で必要な情報を収集し、整理することが求められる。そのうえでどのような備えができるのかを、金融機関などのお金のプロに相談するのが効率的といえるだろう。これからの資産のあり方を考察するポイントについて、ファイナンシャル・プランナーの畠中雅子さんに聞いた。

金融機関活用編 金融機関はお金の総合相談所 資産凍結に備え「信託」活用も

リスクを整理・分析し冷静に対処法を探ろう

ファイナンシャル・プランナー
畠中 雅子 さん
はたなか・まさこ|執筆を中心に仕事を行っており、新聞、雑誌、ウェブなどに多数の連載、レギュラー企画を持つ。セミナー講師、講演、相談業務、金融機関へのアドバイス業務なども行う。「子どもにかけるお金を考える会」「高齢期のお金を考える会」「働けない子どものお金を考える会」を主宰、さまざまなテーマでお金の相談に応じている。

 自分のこと、配偶者や子どものこと、そして親のこと。家族の将来に向けて、考えることが多いのが30~40代だ。もちろん、考えるだけではなく、課題を抽出してあらかじめ対策を講じておくことが重要になる。
 例えば自分が事故や病気で緊急入院して、急にお金が必要になったときに備えて、銀行の預金口座にある自分のお金を家族が引き出せるように「代理人キャッシュカード」を作っておくと安心だ。
 こうしたことは親に対しても当てはまる。「今の親世代は、定期預金でしっかりお金を貯めてきた一方、退職金で資産運用をしている人も大勢います。銀行や証券会社などの金融機関は契約者保護の観点から、契約者が認知症になったことを把握すると、資産を凍結します。そうなると、高齢者施設への入居などでまとまったお金が必要になったとき、本来なら自分の金融資産で十分賄えるのに、自分のためにそのお金を使うことができません」と畠中さんはリスクを指摘する。
 だが、解決方法はいくつかある。ひとつは前述した通り、銀行の預金口座については代理人キャッシュカードを作っておくこと。さらに定期預金の解約や株式の売却などについては、事前に代理人手続き(任意代理)をしておくと、代理人がこうした手続きを行えるケースが多い。このほか民事信託を使う方法もある。

信頼性、安心感のある金融機関のサービス

「75歳以上の後期高齢者になると、認知症や要介護状態になる可能性も高くなります。その前に資産運用から手を引き、信託銀行などの金融機関に信託口口座を開設して金融資産を移し、信託契約を結ぶ際には受託者に自分の家族を指定しておきます。そうすれば家族がそのお金を高齢者施設への入居資金に充てることが可能になりますし、子どもが親の生活費や医療・介護費用を立て替える事態も避けられます」(畠中さん)
 こうした諸手続きは親世代にとって面倒かもしれないが、「自分自身で行うのが原則。そもそも金融機関はお金を貯めたり、年金が振り込まれたりする口座の機能だけではなく、お金の相談ができる場所と考えて、積極的に活用するのが得策です。例えば自分が亡くなったあとの手続きを心配しているおひとりさまの高齢者がいますが、そのような問題にも対応できる信託商品が信託銀行などには用意されています」と畠中さんはいう。
 このような信託商品の場合、健康保険、公的年金等の資格抹消手続き、公共サービスの解約等のほか、関係者への訃報連絡、葬儀・埋葬に関する死後の事務、遺品整理など、自分の希望に合わせて信託契約を結ぶことが可能だ。「何だかハードルが高そう」と思わず、まずは身近な金融機関に相談してみてはいかがだろう。
 ビジネスパーソンもその親世代も、金融機関を上手に使ってこの先へ備えていこう。

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