〈PR〉AERA English 特別号『英語に強くなる小学校選び2020』出版記念講演会

いよいよ来年度から小学3年生からの英語授業が必修化される。英語教育に確固たる理念を持つ小学校のユニークな取り組みなどをまとめたAERA English 特別号『英語に強くなる小学校選び2020』の出版記念講演会が、今年もまた開催された。文部科学省の小野賢志さん、ラジオパーソナリティーの秀島史香さん、玉川学園小学部の3講演で、多角的な視点から「変わる英語教育」の姿に迫る。
文/武田洋子 写真/工藤隆太郎  デザイン/洞口 誠、大内和樹  企画・制作/AERA dot. AD セクション
【主題】 子どもの英語教育にどう向き合うか
〜小学校3年生からの英語必修化で変わる未来〜
【主催】 AERA English(朝日新聞出版)
【協賛】 グローバル・コミュニケーション&テスティング
やる気スイッチグループ
【開催】 2019年7月20日 朝日新聞東京本社 新館2階 浜離宮朝日ホール 小ホール

文部科学省 初等中等教育局
情報教育・外国語教育課
外国語教育推進室長
小野 賢志 さん

小学校から大学入試、その先へ続く英語教育の未来

 文部科学省で幼児教育、小・中・高校の学習指導要領などを担当してきた小野賢志さんは、子どもたちが生きる現代社会についてこう語る。
「グローバル化が進み、人・物・情報が世界中で行き交い、SDGs(持続可能な開発目標)のように様々な立場の相手と協力して地球規模の課題に向き合うことが必要になっています。こうした背景から外国語教育の重要性は増していますが、一方で『AIによる翻訳アプリが進化すれば学校の外国語教育は不要』といった意見も耳にするようになりました。しかし本当にそうでしょうか。AIが長けているのは与えられた目的の中で処理を行うことであり、その目的自体は人間が設定するものです。そして目的を設定するためには、場面や状況に応じて多様な人々とコミュニケーションを取り、協働する力の教育が必要なのです」
 主体的にコミュニケーションできる英語力には聞く・読む・話す・書くの4技能が不可欠だ。文部科学省が示す学習指導要領は、2020年度より小学3年生からの外国語活動、高学年の教科化が始まる。中学生は対話的な活動をより重視し、高校生は4技能の統合に加えディベートやディスカッション等を通した発信力を重視し、大学入試では4技能を問う民間試験活用とセンター試験に替わる共通テストで思考力・判断力・表現力を問う。
「小学校の外国語教育は、小学校の先生方が得意とする他教科や日常生活と関連づけ、子どもが英語を学ぶ意欲を引き出す授業を通して、苦手意識を持たせずに中学校へ繋げます」
 これからの英語教育が重視するのは、目的や場面、状況、相手の文化的背景にも配慮して「考え」、自分が求めることを「伝え合う」ために語彙(い)や文法を活用し、生涯にわたり「学び続ける」ことと小野さんは締めくくった。小学3年生からの外国語活動は、その入口となる。

ラジオパーソナリティー、
ナレーター
秀島 史香 さん

「心のドアは自分から開けておく」が、語学習得の極意

 秀島史香さんは小学6年生の夏、父親の転勤でアメリカへ移った。入学した現地の中学校では言葉がわからず、ひと言も話せない日が何カ月も続いたという。
「ところが私と同じく英語ができないブラジル人の子は、クラスの人気者だったんです。何が違うのか観察したら、彼女はいつも笑顔でした。それで私も、まず目の前の人に笑顔で挨拶するところから始めることにしたんです。分厚い壁に、ほんの小指一本分のひびが入ったくらいのイメージですが、そうやって自分の心のバリアを下げ、1〜2年かけて壁を崩していきました」
 その過程で秀島さんは、重要なのは英語力より会話力なのだと気づく。最初の挨拶から会話をつなげたい。そこで、テレビやラジオで流行りの歌やドラマを視聴し、周囲と共有できるネタを蓄えた。とくに、常に聴いていたラジオはネイティブのスピードに耳を慣らすのに役立ったそうだ。努力の結果、高校までにほぼネイティブと同等の英語力を身につけた。その後、帰国して慶應義塾大学へ進学。
「英語ができると、通訳や翻訳のボランティアを通じて、日本にいても世界とつながれるのだと実感しました」
 3年前には家族でベルギーに1年間滞在している。5歳の娘さんのカルチャーショックには、自身の経験から、辛さや伝わったときの嬉しさを共有し、間違ってもいいのだと繰り返して寄り添った。
「心のドアは自分から開けておくことが、コミュニケーションの最大の鍵です」
 秀島さんのこうした経験は、ラジオでも聴くことができる。

玉川学園小学部 部長
後藤 健 さん

英語はツール、話す内容は豊かな国際交流で磨いていく

 玉川学園は61万㎡の広大な敷地に幼稚園から大学院までを擁し、1929年の創立以来「全人教育」「国際教育」などを理念に掲げてきた。7年生からの国際バカロレア(以下IB)プログラムは、導入してから12年が経つ。
「来年度からは5年生までが小学部校舎で学び、6年生からIBクラスへ移行できるようにします。その準備として3年前にバイリンガルクラスの『BLES』を開始しました」(後藤健さん)
 BLESは国語と社会以外は英語で授業を受ける。一般クラスは日本語だ。科目としての「英語」はどちらも週5時間あるので、一般クラスでも英語力は高い。二つのクラスが目指す英語力の違いについて、BLES担当のプラット先生と一般クラス担当の佐々木先生はこう説明する。
「一般クラスは生活で必要とされる言語能力、BLESはそれを土台に、さらに教科の学習場面で必要とされる能力が加わります。一般クラスは聞く・話すが中心、BLESは聞く・話すと読む・書くが半々のバランスですね。BLESの5年生修了時でCEFR B1、英検なら準2級〜2級のレベルを想定しています」
 玉川学園の国際教育は、英語をツールと位置づける。大切なのは中身であり、豊かな感受性や国際理解、論理的思考力を育むカリキュラムこそが、同学園の神髓だ。

BLESコーディネーター
ダミアン・プラット 先生

英語科
佐々木 友美 先生

「提携校は8カ国に17校、加えて玉川学園は世界50カ国200校以上の私立学校で構成するRS(ラウンドスクエア=国際的な私立学校連盟)の加盟校でもあります。それだけに海外との交流は日常的にあり、また高校生や大学生と一緒に行う活動も盛んです。自然に恵まれた環境で学ぶ子どもの様子を、ぜひ一度ご見学ください」(後藤さん)
 月・水・金の10:30〜11:30はいつでも見学可能だ(要予約)。