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国際線を増便し、安全面を強化 2020年のその先へ 進化する羽田空港

東京五輪・パラリンピックの開催を来年に控え、日本の航空ネットワークの中枢である羽田空港では、国際線の増便、機能強化を進めている。世界と渡り合える、選ばれる空港へ。"2020年のその先"を見据えた羽田空港の展望とは。 文/宇田川 有佳 撮影/簗田 郁子 デザイン/スープアップデザインズ
企画・制作/AERA dot. AD セクション

東京国際空港長森本 園子さん

もりもと・そのこ/1982年、航空管制官採用で運輸省(現・国土交通省)に入省。新東京空港事務所(現・成田空港事務所)で管制官としてのキャリアをスタートする。航空局管制課、東京航空局保安部管制課を経て、関西空港、東京航空交通管制部の管制官を歴任。東京航空局や本省航空局で企画・管理業務に従事し、2014年に鹿児島空港事務所長。16年、大臣官房参事官(航空安全)に就任。昨年4月から現職。

羽田空港を一望できる執務室で。「国際線の増便と併せ、飛行場面や旅客ターミナルの整備も推進中です」(森本さん)

日本各地と世界を結ぶ中枢空港としての役割

 都心から地方へと広がるインバウンド需要。2018年、日本を訪れる外国人観光客の数は年間3千万人を突破※1。国が目標として掲げてきた「2020年までに訪日外国人4千万人」の数字も、いよいよ現実味を帯びてきた。

 そうしたなか、重要な役割を担うのが空の玄関口である空港だ。とりわけ、国内外に豊富な路線を有する羽田空港(東京国際空港)では、日本各地と世界をつなぐ、ネットワークの中枢としての役割が期待されていると、東京国際空港長である森本園子さんは説明する。

「成田空港の開港後しばらくは、国内線に特化した空港として利用されてきた羽田空港ですが、2010年に再び国際線定期便が就航して以降は着実に、国際線の拡充を図ってまいりました。都心に近く、24時間運用を行っているという強みを生かしながら、目標達成に向けて、しっかり役割を果たしていきたいと思っています」

 現在、48路線の国内線(18年冬ダイヤ)が就航する羽田空港。年間の国内線旅客数は6856万人(17年度)、国内線離着陸回数は36万8258回(同)に及ぶ。

 対して国際線は、30都市34路線(19年2月17日から1都市1路線増)が就航し、旅客数は1712万人(17年度)を数える。国際線離着陸回数も、年間8万4640回(同)にまで伸長している※2

「2度、3度と日本を訪れる外国人観光客のなかには、地方へと足を延ばす人々も増えています。日本の航空ネットワークの中心である羽田空港からは、全国各地にアクセスできるという点が、インバウンドの利用促進につながっていると考えています」(森本さん)

※1 出典:日本政府観光局(JNTO) ※2 出典:国土交通省航空局

羽田空港の国内就航先・羽田空港の海外就航先

世界30都市、国内48都市を結ぶ空の玄関口、羽田空港。東京五輪・パラリンピックを控え、国際線のさらなる増便が期待されるなか、滑走路の使い方と飛行経路の見直しにより、2020年までに国際線発着枠を年間3.9万回増やすことを目指すという

ネットワークの充実が次なるステップへの鍵

 日本全域と世界を結ぶ、航空ネットワークの中枢として、進化を遂げた羽田空港。昨今は、国際的にも大変高い評価を得ており、イギリスのスカイトラックス社による格付けでは、羽田空港の旅客ターミナルが最高ランクの「5スターエアポート」を5年連続で受賞している。

「空港管理者である国、その出先機関である空港事務所としましても、非常に喜ばしく、励みになります。今後も引き続き各事業者と連携し、より良い評価をいただけるように努めていきたいと考えています」(同)

 一方で今後、世界の主要都市空港と渡り合っていくには、国際線の就航数をさらに増やしていく必要があると示唆する。

「ニューヨークやロンドンなど、世界の主要都市の空港と比較すると、羽田空港における国際線の就航路線、利用客数はまだまだ少ないのが実情です。アジアだけを見ましても、香港やシンガポール、ソウルに後れをとっている状況にあります。世界的に航空需要が増大するいま、羽田と成田、首都圏の二つの空港で連携しながら、アジアを代表するハブ空港を目指したい。そのためにも、世界との結びつきをより深め、羽田空港のネットワークの充実を図っていくことが重要であると考えています」(同)

飛行経路の見直しで国際線の増便を可能に

 羽田空港が取り組むべき喫緊の課題は、首都圏の国際競争力の強化と、地方の活性化への貢献。また訪日外国人の受け入れを強化すると共に、東京五輪・パラリンピックに向けた受け入れ体制を万全にすること。それら四つの目標実現に向けて、空港を管理する国土交通省では、羽田空港の機能強化を進めてきた。その中核をなすのが、2020年に向けた国際線の増便だ。

 国際線増便に際しては、これまでの滑走路の使い方を見直すことが不可欠となる。だが、すでにフル稼働状態の羽田空港の場合、その選択肢はかなり限定されてしまう。わずかな可能性をも洗い出し、あらゆる方法を検討した結果、埼玉県方面から都心上空を通って着陸する、新しい飛行経路を設定することが最良かつ、唯一の方法と判断された。

 さらに風向きに合わせ、滑走路を2通りに使用することで、2020年までに国際線の年間発着枠3.9万回増が見込めるという。

羽田空港の新たな飛行経路案

空港設備も新しくサービスの拡充を図る

 森本さんの案内で、飛行場を一望できる空港長の執務室へとお邪魔した。開放感あふれる窓に「夏暑く冬寒いんですが、景色は素晴らしいでしょう」と笑顔をのぞかせる。

「ところどころ、工事中なのがわかりますか? 現在、誘導路や駐機場の増設といった工事を行っているところです。また国内線・国際線の各ターミナルビルでも、施設の拡充・整備を進めています」

 旅客ターミナルでは、外国人旅行客でも利用しやすい施設を目指し、多言語かつわかりやすい案内表示を導入。レストランでは、ハラルフードの提供を始めるなど、さまざまな旅行者のニーズに応えられるよう、サービスの拡充を図っているそうだ。

「空港管理者である国としましても、より快適で利用しやすい空港を目指し、関係機関や空港内事業者の皆さまをできる限りサポートしていきたいと考えています」(森本さん)

世界に先駆けて落下物対策を実施

 利便性を高めたからといって、安全性や環境への配慮が置き去りになってはならない。そんな思いから取り組んでいるのが、落下物と騒音に関する対策だ。15年からは、周辺住民に対する説明会を継続して実施。周知の徹底に努めてきた。

 従来、特定のルールが設けられていなかった落下物対策では、世界でも類を見ない厳しい基準を策定。対策事例をまとめた「落下物防止対策集」を作成し、羽田空港に乗り入れているすべての航空会社に対して、落下物防止対策を義務づけた。

 また、駐機中に抜き打ちテストを行うなど、機体チェックを一層、強化。万が一、落下物に関する事案、事故が発生した場合に備えて、救済制度や補償も充実させた。

 落下物の原因者である航空会社に対しては、処分などを行う方針で、具体的な手続きや内容については現在、検討を進めていると説明する。

「落下物対策は、諸外国でも前例のない取り組みになります。すべての航空会社にルールを順守していただけるように呼びかけるとともに、国際民間航空機関(ICAO)にも協力を要請。落下物対策の義務化を徹底するようお願いしています」(同)

増便による環境負荷を最小限に抑える

環境対策

駐機中に使用する電力と空調の供給を、機体の「補助動力装置」から地上設備に切り替えることも、騒音とCO2の削減に有効だという

 一方、国際線の増便による、環境への影響を極力小さくとどめるために、騒音対策の強化も進めている。まずは新飛行経路の運用時間を検討。南風時、北風時それぞれ、15〜19時のうち、実質3時間程度に限定した(北風時はこの運用時間に加え7〜11時半も運用)。また教育施設等における、防音工事の助成枠を拡大。低騒音機の導入促進を図るべく、着陸料の料金体系に騒音の要素も追加した。

「新飛行経路の運用に際しましては、到着経路の高度引き上げなども実施しながら、騒音の低減に努めます。同時に、騒音測定やその結果の公表などの、速やかで確実な情報提供を徹底してまいります。羽田空港は国が管理する空港です。国の出先機関である空港事務所としましても、国が策定した落下物対策や騒音対策を、確実かつしっかりと行っていくことが使命と考えています」(同)

 アジアで、世界で、多くの人々に選ばれる空港を目指して。2020年のその先を見据えて、羽田空港は進化し続ける。

最新型旅客機(B787)の騒音対策

国際線増便に向けて、騒音や安全への対策は? 航空会社と連携した国の安全への取り組み

環境への影響をできる限り小さく 騒音対策 厳しい基準を策定し対策を強化 落下物対策
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国土交通省「羽田空港のこれから」に関する電話窓口

0570-001-160

(IP電話からは、03-5908-2420)
受付時間:平日9:30~19:00

http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/