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経済活動の基盤を支える“市場の番人” 多彩なフィールドで活躍する監査・会計のプロフェッショナル

1948年に公認会計士法が成立してから70年、今、公認会計士の役割は重要性を増している。「公認会計士で組織する唯一の自主規制団体」である日本公認会計士協会で一昨年、初の女性会長となった関根愛子会長に、公認会計士に期待される使命や女性の働き方について聞いた。

文/武田 洋子 撮影/スケガワ ケンイチ デザイン/スープアップデザインズ
企画・制作/AERA dot.AD セクション

関根 愛子さん

 日本の公認会計士が誕生した背景には、戦後の証券市場改革にあたり、株式取引の信頼性を確保するために監査および会計の専門家を求めた時代の要請がある。以来今日まで、公認会計士の専門的な知見や経験を必要とするフィールドは、上場企業や一定規模以上の株式会社のほか、学校法人、公益法人、そして近年では社会福祉法人、医療法人、農業協同組合など、どんどん裾野を広げている。日本公認会計士協会の関根愛子会長は、社会の変革とともに公認会計士の重要性は今後ますます増していくだろうと予測する。

関根 愛子さん

日本公認会計士協会 会長

関根 愛子さん

せきね・あいこ/1981年早稲田大学理工学部卒業。外資系銀行勤務を経て、85年青山監査法人入所。89年公認会計士登録。2007年日本公認会計士協会常務理事、10年同協会副会長、16年7月に会長就任。

資格を強みに、人生経験も生かせる。女性が活躍しやすい職業です。

企業活動の全体像を俯瞰ふかん
専門家のニーズが高まる

「社会が高度化、複雑化するにつれ、財務情報の信頼性が重要になり、これまで以上に適正な会計が重視されるようになりました。こうした影響もあって、さまざまな組織体に対する第三者による監査の導入が進んだ結果、公認会計士への需要が高まりました。独立した立場で経済活動の信頼性を付与する公認会計士がカバーする仕事はもともと幅広く、決算書類の監査に限りません。監査以外の業務としては、税理士登録をして税務に関する諸業務にあたったり、コンサルタントとして経営全般にわたるアドバイスを行ったり、あるいは組織に所属する組織内会計士としても活躍しています。会計とは企業の活動そのものを映し出す鏡ですから、公認会計士はつねに、企業がどのようなガバナンスで経営戦略を決定しているのかを俯瞰しています。その知見や経験が今、あらゆるフィールドで必要とされているわけです」

 代替論が話題になったAIの進歩は、公認会計士にとって脅威ではなく、メリットだ。というのも、監査業務には企業情報の確認作業が欠かせない。チェックや異常値の検出をAIにさせることで、公認会計士はその先の、より高度な判断を要する仕事に集中できる。

「グローバルな取引やM&Aなどが増え、情報は年々、複雑かつ膨大になっています。AI化を推進して効率の向上を図れば、生まれた余裕の分、我々はクライアントの方々とさらに密なコミュニケーションを取ることが可能になるでしょう」

現場で多彩な人々と接する
実はアクティブな仕事

 大学では理工学部で数学を専攻した関根さんは卒業後、専門とは異なるフィールドで実務的な仕事をしたいと考えた。男女雇用機会均等法施行前の当時、多くの企業は女性の採用に出身学部などの制限を設けていたため、選んだのは外資系の銀行だ。しかし入行してみると、男性との差を感じる場面がないとは言えなかった。「女性が長く働くには自分自身に何かよりどころがないと難しい」。そう思っていた矢先に、公認会計士という資格を知った。思い切って銀行を退職して勉強に励み、1年半。見事、難関で知られる試験を突破する。合格を果たしたあと監査法人に入所した。

「資格があればたとえブランクがあっても復帰できるという安心感があり、だからいつ辞めてもいいと思いながら、結局30年以上勤務しました。ステップアップするにつれ業務内容が変わっていくのが面白かったのです。公認会計士というと、座って数字ばかり眺めているイメージを持つ方が多いと思いますが、実際は、現場に出て多彩な人と接する仕事です。企業活動の全体像を把握するためには、営業担当からも経営トップからも話を聞く必要がありますから。そして当然ですが、女性も男性も関係なく、全く同じように活躍できるのが、資格を有する公認会計士なのです」

公認会計士を導く唯一の自主規制団体

公認会計士は、財務情報の信頼性を保証する監査・会計のスペシャリストである。独立性を維持し、国民経済の健全な発展に寄与するその役割は、社会の根幹を支えるものだ。日本公認会計士協会は「公認会計士で組織する唯一の自主規制団体」として発足。公認会計士がその使命を正しく全うするための指導、連絡および監督に努める。公認会計士および監査法人は、すべて日本公認会計士協会に加入している。

ライフイベントに合わせて
多様な働き方が可能

 しかし、イギリスなど諸外国では男女比50%前後であるのに比べ、日本における女性会計士の割合は14%程度に過ぎない。この少なさの理由はどこにあるのだろうか。

「働き始めの頃は監査チームで動くことが多く、出張もあります。それで休みづらい印象を持たれるのかも知れませんね。でも今では様々な配慮がされるようになりました。当協会でも、出産や育児などで休職中は研修や会費を免除したり、復職前のリスタート応援研修を実施したりしています。休むのは大いに結構。ブランクの分、遅れてしまう……と心配することはありません。もちろん最先端の会計や監査をキャッチアップする必要はありますが、公認会計士は、個々の幅広い人生経験を反映できる仕事ですから、離れていた時間も無駄にはなりません。元の仕事に戻れるのはもちろんのこと、資格を生かした転職や独立開業もしやすいので、自分のライフイベントに合わせて一定のレベルを保ったまま、ずっと働き続けることも可能です。だからこそ、女性が活躍しやすい職業の一つとして、多様な働き方の実践に先鞭を付けられればと願っています。まだまだ男性が多い環境ですが、そこに女性が入り、視点の異なる考えが交じることのメリットは大きいでしょう」

 日本公認会計士協会では女子高生や女子大生を対象に、公認会計士の魅力をアピールするイベントも開催している。公認会計士を目指す女性はこれから増えていくのだろう。

 監査や会計のルールは世界で共通する部分が多く、公認会計士の活躍の場は海外にも広がっている。

「英語で会計はAccountingアカウンティングAccountアカウントの語源は"説明する"。一方、監査はAuditオーディット、語源は"聞く"です。男性でも女性でも、公認会計士に求められる人材とは、説明に対して公正な立場で真摯に耳を傾けることのできる人ということですね」

透明性向上のため発信
国民経済の発展に尽くす

 グローバル化や情報化を伴う変革の時代に公認会計士が担う役割は大きい。国民経済の発展や課題解決は、公認会計士の専門的知見や経験なしには成し得ない。

「企業の透明性を向上させるには、株主や利用者に正確な情報をわかりやすい言葉で伝えることが必要です。これからの公認会計士には、こうした発信力も求められているのを感じています。私が会長に就任して2年、未だに課題は多いですが、大切なのは今も昔も"人と人とのつながり"であると信じています。公認会計士制度は70年を迎えましたが、この先の80年、90年、100年に向かって、一歩一歩を着実に歩んでいきます」

提供:日本公認会計士協会