ふるさと納税で活性化!山形県新庄市のハートフルな取り組みと返礼品

文/渡邉 朋子 デザイン/REGION
企画・制作/AERA dot. AD セクション

ふるさと納税本来の趣旨に立ち返った新庄市の返礼品

 平成28年度の件数が1271万件、寄付金額が2844億円と年々広がりを見せている「ふるさと納税」。さまざまな返礼品を楽しみに多くの人が利用していますが、一方で返礼品目的に寄付をする風潮が一部にあり、「『第二のふるさとを直接応援する』というふるさと納税本来の趣旨と異なるのでは?」という問題点も指摘されています。

 そうしたなか、新庄市ではふるさと納税を活用して市の活性化につなげようという新たな施策を始めました。地元の高校生が、町の自慢の返礼品を開発する企画や、他の市町村にはない、新庄市ならではの"日本初オンリーワンの返礼品"の開発などです。これらの返礼品には、新庄市の伝統や文化が凝縮されています。身近すぎて見過ごされがちな町の魅力を改めて見つめ直すことで郷土愛が増し、その魅力に共鳴した寄付者とのつながりを深め、地域の活性へと還元していく。これが、新庄市の目指す新たなふるさと納税のかたち。新庄市では、寄付金がどのような事業に活用され、その結果、市がどのように変わったのかをまとめた「事業報告」を公開しています。

※総務省自治税務局市町村税課調べ

◆ふるさと納税寄付活用事業報告デジタルブック

http://www.city.shinjo.yamagata.jp/book/etc/furusato-taxrep2017/html5.html 山形県地図

歴史と文化が行き交う自然豊かな町

 山形県の北東部に位置する新庄市は、山形新幹線の終着駅「新庄駅」を有する人口約3万7000人の市。古くから「東北の十字路」と言われ、交通の要衝として栄えてきました。260年以上の歴史を誇る「新庄まつり」は、2016年にユネスコ無形文化遺産にも登録。松尾芭蕉が「五月雨を あつめて早し 最上川」と詠んだ日本三大急流の一つ最上川や、古来、天狗伝説が伝わる神室山なども有名です。

高校生が新庄市の将来を思い描く「未来塾」

 新庄市では新庄東高等学校と共同で、1年間の授業カリキュラム「未来塾」のなかでふるさと納税の返礼品を開発しています。多くの地方都市と同様、新庄市も少子高齢化による人口減少が進んでいます。新庄市には大学などの高等教育機関がないため、多くの高校生が卒業後は市外に出てしまい、若年層の流出が大きな課題となっています。そのため、自分たちが地元にいるあいだに、新庄市の自慢、誇りとは何なのかを、大人も巻き込んで考えようという思いが、返礼品の開発に込められています。

 新庄市にはユネスコの無形文化遺産「新庄まつり」や、日本有数の豪雪地帯が生み出した独自の文化や食があります。しかしそれを「町の魅力」と捉えていない市民も多いとか。そこで「未来塾」では、新庄市の長所と短所を確認するため、意見交換やプレゼンテーションなどを実施。新庄市の魅力を今一度見つめ直し、ふるさと納税という制度を通じて全国に伝え、応援してもらいながら、未来へとつなげていこうと考えました。

新庄市が送るオンリーワンの幸せをあなたに新庄ウェディング

七夕で有名な織姫星ことベガは、新庄市の真上を毎日通過しています。実はこれ、日本全国でも新庄市だけ。そこに目をつけた高校生たちは、新庄市の満天の星空で出会った織姫と彦星をモチーフにしたウェディングプランを提案。建物が少なくて夜は暗いという若者にとってはマイナス点に思える環境を逆手に取ったアイデアです。新庄市だけしかできない、一年に一度ならぬ、一生に一度のロマンチックなオンリーワンの返礼品です。

新庄オリジナル・オンリーワン 新庄スイーツ

ふるさと納税において特に人気の高いのが食の返礼品。しかし新庄市の返礼品は、これまでオリジナリティーのあるものが少なく、また年配層が好みそうなものに偏っている、などの意見があがりました。そこで注目したのが、新庄市特産のあじさいの花、お米、果物など。これらの素材をうまく組み合わせて、他にはないオンリーワンスイーツを作り出そうというのがこの試み。幅広い層に支持されるスイーツを目指しています。

いつでも新庄を思い出すお礼品

ユネスコの無形文化遺産にも登録されている「新庄まつり」は、新庄市の大きな魅力。そこで、祭りが終わると壊されてしまう山車(新庄市では"やたい"と読む)のミニチュアを作り、返礼品にしようというアイデアが生まれました。これなら形として残せるし、毎年コレクションしてくれる人もいるはず。地元の誇り「新庄まつり」をもっと多くの人に知ってもらい、これからもずっと続いてほしいという高校生たちの願いです。

新庄を知る、楽しむ 丸ごと新庄! お礼品

新庄市をよく知らない人、新庄市出身だけど外へ出てしまった人、新庄市の伝統や文化を体感したい人、などに向けた返礼品を考案しました。夏は新庄まつりの山車制作の体験、冬は雪を使った「雪室やさい」というように、季節ごとに返礼品が変わり、新庄市の一年を体感してもらうというのが特徴。新庄市の魅力がいっぱい詰まった返礼品により、新庄市を「第二のふるさと」と感じてもらえる人が増えそうです。

寄付者ときずなを深めるオンリーワンの返礼品

 新庄市では、寄付金がどのように市の活性化につながり、市民生活に反映されているかを「活用報告」としてウェブ上で公開しています。寄付金は、「産業振興」「医療・福祉」「教育・文化、スポーツ」「社会生活基盤の充実」「環境保全」「地域づくり」の六つの事業に充てられ、寄付の申し込み時に応援したい事業を指定することもできます。

 平成28年度には54582件、6億8000万超の寄付金が寄せられた新庄市。これにはリニューアルされ、町の魅力がぎっしり詰まった"新庄印"の日本初オンリーワンの返礼品"が大きく貢献しています。以下に紹介する返礼品はその一部。新庄市の伝統や文化を守るため、多くの寄付が集まるのもうなずけます。

新庄フィルム・コミッション映像制作「あなた」

新庄フィルムコミッション映像制作「あなた」

新庄市の自然や景観、施設などを活用して、映画やドラマなどの撮影を誘致し、ロケ支援を行っている「新庄フィルム・コミッション」。町の魅力や認知度アップを図り、観光や地域振興を目指した活動を行っています。そんな新庄市の撮影スタッフが、あなたのためだけにオンリーワンの短編映像を制作。2泊3日の旅で、大切な人へのメッセージや人生の節目の思い出を美しい映像で残してくれます。100万円以上の寄付で申し込みが可能です。

人間国宝・奥山峰石作 純銀ぐい呑み「紫陽花」

人間国宝・奥山峰石作 純銀ぐい呑み「紫陽花」

新庄市出身の鍛金作家で人間国宝の奥山峰石(おくやま・ほうせき)さんが、新庄市のふるさと納税の返礼品のためだけに制作した逸品。現役の人間国宝の手による返礼品は、全国でも新庄市だけです。新庄の花「紫陽花」をモチーフにした純銀のぐい呑み(写真)のほか、純銀ビールカップ、銀ブローチ、銅ペンダントなども。 25万円以上の寄付で応募が可能です。

伝統工芸「新庄東山焼」 出張陶芸教室

伝統工芸「新庄東山焼」 出張陶芸教室

江戸時代から続く新庄市の伝統工芸「新庄東山焼」は、"出羽の雪の陰りの色"とたとえられる透明感のある青み「なまこ釉」が特徴。明治時代に宮内省(当時)御用達品として買い上げられ、大阪万博にも山形県代表として出品されるなど、その名は広く知られています。この伝統工芸の技術を寄付者に指南するのがこの返礼品。ふるさと納税の返礼品として「出張陶芸教室」を提供するのは、新庄東山焼のみ。50万円以上の寄付で応募できます。

国産統一硬式野球ボール「チャレンジ」50球セット

国産統一硬式野球ボール「チャレンジ」50球セット

新庄市の障害者福祉施設ユニオンソーシャルシステム株式会社が製造する公認規格の硬式野球ボール「チャレンジ」の50球セット。使用済みのボールを一球一球、丁寧にリサイクルし、手縫いで仕上げたこのボールは、クオリティーが高く、耐久性も高くて劣化しにくいのが特徴。ふるさと納税の返礼品で硬式野球ボールを取り扱っているのは新庄市のみ。5万円以上の寄付で応募することができます。

Smart Doll【末永みらい】

Smart Doll【末永みらい】

2013年に日本観光庁公式マスコットキャラクターに就任したスマートドール。ダニー・チューがデザインしたスタイリッシュなファッションドールを、新庄市内の(株)ムトウが現代的な技術と伝統的な成形方法を融合させ、国際市場向けに生産しました。60㎝の多関節可動式で、末永みらい(写真)のほか、双羽アイボリー、双羽エボニー、白澤千歳、夢乃きずな、の全5種類。20万円以上の寄付で応募可能です。

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提供:山形県新庄市