ヤマキ
カーテンじゅうたん王国
このエントリーをはてなブックマークに追加
大人のポジティブな姿勢が子供の心を育む

シンポジウムでは実行委員会委員長の田村治男氏(写真左)がコーディネーターを務め、
「家庭・学校・地域」についてそれぞれの立場からの意見が交換されました

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命

 大会では「子どもの心を育む家庭・学校・社会」と題したシンポジウムが行われました。パネリストとして高橋史朗氏(明星大学教授)、倉本栄志氏(ロータス倉本代表取締役社長)、金子正勝氏(日本青年会議所東北地区岩手ブロック協議会会長、大船渡市立大船渡北小学校PTA会長)が登壇。子供の教育について家庭や学校、地域社会でどんなことができるのかについて、パネリストの3人が実体験に基づきさまざまな角度からディスカッションを展開しました。

 子供と地域の関わり方について、金子氏は「親が地域の交流の場などに子供を連れていくことも大切なのではないか」と提案。母親任せになりがちな子供の教育については、倉本氏は「父親は常に仕事に全力で取り組んでいる姿、常に向上心を持って勉強している姿を家庭で見せるのが大切」などと力説しました。高橋氏は、「日本は歴史的に災いを他人のせいにせず、自ら向き合って心のコップを上に向けて前向きに取り組んできた」と解説。家庭、学校、地域において何事にもポジティブに向き合うこと、大人がポジティブな姿勢を見せることで、子供の心を育んでいくことの大切さを訴えました。

 江戸時代に日本の様子を見た外国人は、日本を「子供の楽園」と表現しました。少なくとも150年前には、子供には笑顔があふれていたのです。子が親を思い、親が子を思う、こういった気持が日本を支えてきましたが、これが少しずつ変化し始め、1980年代以降、大きく変わってきたのです。
 今、友達感覚の親子関係というのがクローズアップされています。仲良く子供には自主的に、という関係ですね。横浜高校野球部監督として、春夏合わせて5回の全国制覇を成し遂げた渡辺元智前監督とお話をする機会があったのですが、渡辺監督は強さの要因は生徒の自主性にある、と分析していました。しかし、渡辺監督はこうも付け加えました。「自主性は楽しさから生まれ、楽しさは厳しさから生まれる」と。
 親は子供の壁であってほしい。子供の自律・自立のためには、「ダメなものはダメ」と厳しく教える壁、そして「大丈夫。絶対にできる」と背中を押してあげる壁、その両方です。親がプラス思考になることが、素晴らしい家庭を築く基礎となるのです。

 2015年4月に親守詩普及委員会事務局長に就任し、親守詩というものに本格的に向き合うことになりました。核家族という言葉が使われ始めたころから、家族の縮小が大きな問題とされてきました。今では「個食」という言葉が生まれるほど、小さくなった家族が更にバラバラになっていると言われています。そんな時代にあって、子から親へ、普段はなかなか伝えられない感謝の気持ちを詩や作文、連歌で表現する親守詩は、家族のコミュニケーションを深める大きなきっかけになる素晴らしい活動です。
 全国大会に寄せられる作品を見ると、思いのこもった言葉の力の強さを改めて感じます。私は14年ほど教員として児童や生徒と向き合ってきましたが、中学校時代の教え子が成人式に招待してくれたときに、こんなことを言ってくれました。「あの時、先生にこんな言葉をかけてもらったのが、自分にとって大きかった」そう言われ振り返ってみても私自身、そう言ったか記憶が定かではありません。しかし、それだけその生徒にとって教師としての私の言葉は重いものだったのでしょう。それが親の言葉であれば、その重さは他人である教師の比ではないはずです。親の言葉は、良くも悪くも子供の人生を左右しかねません。だからこそ家庭でのコミュニケーションが大切なのだと思います。
 親守詩の良さは、照れくさくて、面と向かっては言いにくい素直な気持ちが表現されているところにあると思います。全国大会には、地方大会で優秀作品に選ばれたものが寄せられますが、どの親守詩にも愛情に溢れた親子の絆が見事に表現されています。できるなら、各地で作られた全ての作品に目を通したいというのが本音です。
 第3回となる全国大会には、全都道府県から作品が寄せられました。2004年に四国で始まった活動が、11年で全国展開できたことは、驚くべきことだと思います。各地方大会を盛り上げるべく御尽力されている先生方をはじめ関係の皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。
 今後も、親守詩が広く世間に認知され、温かく素敵な親子の絆を深める一助となれるよう、私も努力していきたいと思っています。

|  1  |  2  |  3  |