2月号
文芸評論家 北上次郎 Kitagami Jiro
大沢在昌がSFの世界に帰ってきた

2019/02/01 10:30

『B・D・T〔掟の街〕』が上梓されたのは1993年だから、もう四半世紀も前のことになる。私立探偵のヨヨギ・ケンが失踪人を探すというメインストーリーはハードボイルドの定石だが、この場合は近未来の東京を舞台にしているのがキモであった。不法滞在の外国人が社会問題となっている時代であり、身寄りのない混血児「ホープレス・チャイルド」が犯罪者となり、東京は無法地帯と化しているとの設定なのだ。だから、メインストーリーがハードボイルドふうに展開しても、通常とは少し違うのも当然で、いやあ、面白かった。25年たってもまだ印象に残っているほどである。もう一つ覚えているのは、大沢在昌がSFを書くのか、と驚いたことだ。

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