2012年12月16日、敗戦の弁を述べる三宅雪子元議員(C)朝日新聞社 
2012年12月16日、敗戦の弁を述べる三宅雪子元議員(C)朝日新聞社 

 東京都大田区城南島の海岸で三宅雪子元衆院議員(54)が1月2日午後4時頃、遺体で発見されていたことがわかった。警視庁は自殺とみて調べている。

「三宅さんは、昨年12月30日、都内の自宅から失踪し、行方がわからなくなっていた。自宅には遺書が残されていました」(捜査関係者)

 昨年12月に会った親しい知人はこう語る。

「年末に会った時も、いつもの元気な三宅さんでした。自殺だなんて、信じられない。いったい、何があったのか」

 昨年11月、三宅さんから記者にも電話があった。その時、こう話していた。

「私の祖父は自民党で6期労働大臣をやって、労働者の『最低賃金』を作った議員。父は外交官でした。私は女性の視点から労働問題や非正規労働の問題に取り組みたいので、連合の神津里季生会長のインタビューをしませんか」

 1988年、フジテレビに入社。アナウンサーの有賀さつきさん、八木亜希子さん、河野景子さんと同期。三宅さんはアナウンサーではなく、報道局で記者として活躍した。

「フジテレビが途中退職者を入社させるようになった時期で同期は70人くらいいた」とテレビ時代を回想していた。

 2018年1月30日に亡くなった有賀さんは、三宅さんの結婚式の仲人。有賀さんが亡くなった時には「とにかく、絶句、絶句で涙が止まらなくて」と肩を震わせて泣いていた。

 有賀さんの一周忌には記者にこう語った。

「2人で青春を過ごした人。2人で運転を交代しながら温泉へ行ったり、ゴルフへ行った。お互いに行きたいレストランを探してきて、一緒にご飯をよく食べに行ってました。有賀さんがいないんだって、時々、思い出しては悲しい思いをしています」

 三宅さんは自身については、こう分析していた。

「私はADHD(発達障害)と適応障害を公表しました。国会議員としては初めて公表したのではないかと思います。発達障害にもいろいろあって、ぜんぜん仕事にはさしさわりがないんですが、やっぱりいろんな工夫が必要だったり、トラブルが起きるんですよね」

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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