カーリング女子日本代表 (c)朝日新聞社
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週刊朝日が選ぶ2018年の流行語30(※順不同)(1/4、週刊朝日2018年11月2日号より)
週刊朝日が選ぶ2018年の流行語30(※順不同)
(1/4、週刊朝日2018年11月2日号より)
週刊朝日が選ぶ2018年の流行語30(※順不同)(2/4、週刊朝日2018年11月2日号より)
週刊朝日が選ぶ2018年の流行語30(※順不同)
(2/4、週刊朝日2018年11月2日号より)
週刊朝日が選ぶ2018年の流行語30(※順不同)(3/4、週刊朝日2018年11月2日号より)
週刊朝日が選ぶ2018年の流行語30(※順不同)
(3/4、週刊朝日2018年11月2日号より)
週刊朝日が選ぶ2018年の流行語30(※順不同)(4/4、週刊朝日2018年11月2日号より)
週刊朝日が選ぶ2018年の流行語30(※順不同)
(4/4、週刊朝日2018年11月2日号より)

 年の瀬の風物詩になっている「新語・流行語大賞」。週刊朝日編集部が一足先に“勝手に” 2018年の流行語30を選出してみた。そしてわかったことは…。

【週刊朝日が選ぶ 2018年の流行語30はこちら!】

『大人養成講座』や『大人力検定』などで知られる、コラムニストの石原壮一郎さんは、“おっさんずラブ”をはじめ、いろんな意味で「おっさん」が流行した年でもあったという。

「セクハラ、パワハラ騒動の中心にいるのも、悪い意味での『おっさん』でした。“おっさんずラブ”は、それと表裏一体のような存在。“ZOZO前澤社長”などIT長者のようなギラギラ感ではない、ゆるゆる感。ゆるゆるしてるけど、ある程度経験を積んだ度量もある。おっさんも、捨てたもんじゃないぞという希望を感じさせてくれました」

“ハズキルーペ”のCMも、主な対象は中高年世代。2005年に「おひとりさま」、09年には「草食系(男子)」が、“本家”新語・流行語大賞にノミネートされた、マーケティングライターの牛窪恵さんは言う。

「流行語化するCMは、これまではどちらかといえば若い人にヒットしたものが多かったので、テレビを見ている層の中心がその世代なんだと、時代の変化を感じます。テレビもAbemaTVなど、ますます細分化が進みますが、“半端ない”や“そだねー”などの流行り方を考えると、やっぱり大きな盛り上がりのときにはテレビの発信力はまだまだ強いですね」

 今回選出した30の流行語を見て、「これ、今年だったの!?」とか、「こんな言葉、初めて見た!」という印象を受けた方も、少なくないのではなかろうか。

「中にはすでに口にすると恥ずかしい言葉もある気がします(笑)。昔からニュースは消費するものと言われますが、その消費のペースがますます速くなって、口に入れたとたん出てくるような印象すらします」(石原さん)

「モリゾー・キッコロ」や「せんとくん」、「ジュリアナ東京」などの仕掛け人として知られるマーケティングコンサルタントの西川りゅうじん氏は、「共通の夢や共同幻想など持てない時代だ」と指摘する。

「総務省の統計でも、『サザエさん』や『ちびまる子ちゃん』のような構成の世帯は少数で、今や無職で単身の世帯が最も多くなっています。一人暮らしの高齢者にZOZOTOWNやDA PUMPと言っても意味不明でしょう。東大・早慶の入学者でさえ6~7割が首都圏出身であるように、地域間の人の移動も減っている。年齢、収入、地域、感性などで分断され、互いの接点が減っています。2013年に『今でしょ!』『お・も・て・な・し』『じぇじぇじぇ』『倍返し』の史上最多四つの年間大賞を生んでから5年間で細分化が進み、日本社会は『分断化』の時代に突入しています。国民すべての気持ちを串刺しにする言葉は生まれづらい中、唯一スポーツがかすがいになっています」

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