室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
(c)小田原ドラゴン
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 作家の室井佑月氏は、安倍一強の自民党総裁選を疑問視する。

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 このコラム、8月17-24日合併号にて、自民党総裁選、石破茂さんを応援すると書いたらSNSなどで、

「どーせ総裁選後には憲法改正めぐって石破茂をdisる運命なのに」

 などといわれた。そうだよ。たぶん、あたしはそうするだろうよ。

 小泉進次郎さんに早く石破支持にまわって暴れまくって欲しいと書いたら、このバカ!などといわれた。

 べつに今更、バカだといわれても、ババアといわれても痛くも痒くもない。ブスってのはちょっと傷つくが……。

 ま、そんなことはどうでもよい。

 暴力団のように恐ろしい安倍政権。少し前の読売新聞に、安倍首相自ら岸田政調会長を会食に呼び出して、

「(総裁選に)出たら、処遇はできないよ」

 そう恫喝したって載っていた。

 麻生副総理も、

「負ける候補の推薦人は冷遇されるんだ」

 とかいったそうじゃない。

 その効果か、自民党国会議員の7割の腰が抜け、安倍支持にまわるという。

 意味がわからない。安倍さんを支持している国民より、安倍さんを支持しない国民のほうが多いのに。

 アベノミクスで富裕層と大企業は儲かったが、国民の実質賃金は下がった。外交の安倍ってのもどうなのか? トランプ大統領と対峙できるのは安倍だけだというけれど、対峙なんかしてないじゃん。

 実際は、米国にいわれるまま武器を高値で買わされ、不平等な日米地位協定にもなにもいえず、被爆国なのに核兵器禁止条約に反対し、島国なのに海洋プラスチック憲章にも賛同しないで、世界に恥をさらしている。

 プーチン大統領にはコケにされ、北方領土返還に踏み込めず金だけたかられた。拉致の安倍? トランプと一緒に拳を振り上げたのはいいが、梯子をはずされ、金正恩にもおちょくられてる。てか、対話より圧力って、それ、この国のマスコミや自民党議員にしか通じない手ですから。

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室井佑月

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室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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