臨時休業中の間、猫たちは安心して眠れているだろうか(※写真はイメージ)
臨時休業中の間、猫たちは安心して眠れているだろうか(※写真はイメージ)
臨時休業中の『猫カフェ MOCHA』原宿竹下通り店(撮影/田中将介)
臨時休業中の『猫カフェ MOCHA』原宿竹下通り店(撮影/田中将介)
臨時休業中の『猫カフェ MOCHA』原宿竹下通り店(撮影/田中将介)
臨時休業中の『猫カフェ MOCHA』原宿竹下通り店(撮影/田中将介)
『猫カフェ MOCHA』が掲載したお詫びの一部
『猫カフェ MOCHA』が掲載したお詫びの一部

 スタイリッシュな雰囲気の店内で子との触れ合いを楽しめると人気の『猫カフェ MOCHA』が8月10日現在、関東で展開する約10店を一斉に臨時休業する事態に陥っている。

【削除要請を受けたお詫び文書はこちら】

 立川店で感染症の一種、猫パルボウイルスに感染した猫5匹が相次いで死亡したことを8月2日、公式サイトで発表。その後、都内8店舗と神奈川県横浜市、埼玉県越谷市内の2店舗の計10店舗を一斉に臨時休業したが、いったい何が起きたのか。猫カフェMOCHAを運営するのは、株式会社ケイアイコーポレーション(本社・東京都港区赤坂)だ。同社が公式サイトで公表した「お詫びと関東全店舗臨時休業のお知らせ」によると、7月26日に立川店の2匹の猫にパルボウイルスの感染が確認され、同月27日、28日にも他の猫の同ウィルス感染が発覚し、8月1日までに、計で5匹の猫が同ウィルスに感染し、死亡する事態となった。

 ケルビル動物病院スタッフはパルボウィルスをこう説明する。

「感染力も強く、ワクチン未接種の場合、感染すれば致死率も高いですが、そこら中に蔓延しているウィルスではありません。感染しやすいのは、ワクチン未接種の幼猫及び高齢猫です。

 症状は、激しい下痢、嘔吐、発熱、食欲不振、脱水、意気消沈ですが、劇症化するまで症状が出ない場合もあります。一度でも接種していれば劇症化する事は稀で、適切な治療を受ければ命を落とすようなことは稀です」

 同社は公表した文書で猫パルボウィルス感染対策として<・全猫に対して生後2か月から4か月の間に2回ワクチン接種、・上記に加え、毎年1度のワクチン接種、・毎日の清掃時に消毒液を散布・ご来店いただいたお客様には手指の消毒を行っていただく、・提携獣医師による1店舗につき週1回の回診>を行っていたと主張している。

 だが、猫カフェ MOCHA元スタッフのAさんはこう告発する。

「ウイルス感染については仕方ないこともある。しかし、ワクチンを打ち抗体ができるまで他の猫と接触させない、常日頃から消毒清掃を行うなど、注意をすれば防げることを怠った。そして何より、ウイルス感染の疑いがあれば、その子を隔離する、発症したらその事実を公表する、感染が拡大しないように営業を自粛する、そういった当たり前の判断を下さなかった点が大きな問題です。社長は病気が発見されても営業自粛など頭になかったでしょうね。立川を臨時休業した当日もかなり渋々で翌日にはオープンさせるつもりだったようです」

次のページ
削除要請を受けたお詫び文書とは?