年下上司に愛される10カ条とは(※イメージ)
年下上司に愛される10カ条とは(※イメージ)

 家にいれば粗大ゴミ扱い、外に出れば公園のベンチで暇つぶし。妻の買い物についていけば、うっとうしがられる……。定年後の生活といえば“濡れ落ち葉”のような姿が定番だ。

「実際に自分が60歳になってみると、50代のころに思い描いていた60歳よりも、はるかに若い(笑)。まだ体力も気力も十分あるので、完全リタイアする理由は見当たりませんでした」

 こう語るのは、クレディセゾン(東京都豊島区)のアドバイザリースタッフ、池澤宏さん(61)。

 昨年3月で定年を迎えてから、再雇用制度で働いている。現役時代よりも給料は減ったが、フルタイムで週5日の勤務時間と、仕事への情熱は現役時代とまったく変わらない。

 変わらないのはもう一つある。それは「座席」だ。

 定年前は信用管理部担当部長として、アルバイトを含む約400人もの部下のマネジメントを補佐していた。窓越しに座る部長席は、今も池澤さんの席。変わったのは、「肩書」と「働く立場」。新たに、40代後半の男性が直属の上司になり、仕事はマネジメントから、アドバイザーになった。

「仕事は、職場のスタッフに対して、顧客対応や業務に関するアドバイスを行っています。私は35歳のとき、中途でこの会社に入社した後、債権を回収する部門に配属されました。ちょうどバブル崩壊後で、債務延滞した顧客と粘り強く交渉等を重ねながら回収までこぎつけた。今まで頑張ってきた部署があるから、定年後も続けたいと思いました。会社に恩返しする気持ちを込めて、後輩たちに経験やスキルを伝えたい」

 部長席に集まる年下のスタッフたちに、熱心にアドバイスをする池澤さんの姿があった。

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