アベノミクス劇場 切り札なし露呈で「とんでもない負の荷物」

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(更新 2016/1/20 07:00)

「潮目の変化」とは(※イメージ)

「潮目の変化」とは(※イメージ)

 えらいことになった。株高が売りだった「アベノミクス劇場」内で阿鼻叫喚、観客の悲鳴が響き渡っているのだ。年明けから日経平均株価は初めて6営業日連続で下落。年初にアナリストの多くが2016年の底値を1万7千円と予想したはずが、1週間ではや達成。ご祝儀相場どころの話ではない。ニッポンに関係大ありの「潮目の変化」があったのだ。

 これまで海外投資家は日本株を買うのにあわせて円を売った。片方で損してももう片方で儲かる危機回避の策だが「とうとう米国で年末年始に円の買い越しが始まった。これはもう『日本株は買わない』というメッセージに等しい」(斎藤氏)というのだ。

 7月に参院選も控える安倍政権はどう出るか。噂されるのは、3回目の「黒田バズーカ」で株高を演出し、選挙に突入するシナリオだ。2回目を撃った14年秋からは市中の国債を買い入れ、年80兆円規模のお金を流すが、これさえもかなり胡散臭いのだ。

「日銀内部は今、だいぶ混乱しています。上層部は『国債を買い増せ』と発破をかけ、現場は『もうありません』と応じているようです。上司もそう言わざるを得ないのでしょう。売るにも買うにも国債はもう日銀の蔵の中にあり、市中に残っているモノが少ない」(元スイス銀行員の豊島逸夫氏)

 確かに新規発行する国債額もここ数年は年40兆円前後。あとは市中から買い漁るしかない。大量に買われた結果、先週には長期金利が一時、最低の0.19%まで低迷する始末だ。

「追加緩和というシステムはある。でも大砲にこめる弾が尽きている。追い詰められた日銀は、年末に追加緩和ではない『補完措置』を発表した。あれで切り札がないことが露呈し、市場が失望した。余計なことを言わなければよかったのに」と豊島氏。「バズーカ3」の可能性には「投資信託の買い増しを『追加緩和』と称してやるぐらい。ただ線香花火程度ですよ。日経平均をはやすのもせいぜい1週間、下手すると翌日に株価が戻す可能性もあるのでは」と冷ややかだ。


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