マスコミのリクエストで安部首相と握手 (c)朝日新聞社 @@写禁
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 大阪都構想を巡る住民投票で、橋下徹大阪市長を“支援”した安倍官邸。しかし、自民党の二階俊博総務会長(76)はその支援を一蹴。投票前日と当日、和歌山県の高野山金剛峯寺を訪れていた安倍晋三首相に会った二階氏は何を話したのか。作家・大下英治氏が二階氏の本音を探った。

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大下:5月17日は橋下徹大阪市長が行った大阪都構想の住民投票がありました。反対だった大阪府連を支援した二階さんや党本部、橋下さんを援護した安倍首相、菅義偉官房長官ら官邸側がぶつかったと言われました。首相と高野山で都構想について話されたのですか?

二階:いえ、首相も何も話されないし、私も特に話してはおりません。高野山で私が首相の後を歩いていきますと、沿道の人たちから、「安倍さーん」とキャーキャー言われる人気ぶりでしたが、私は沿道の人から「都構想に反対してください」「都構想を頼みます」と言われたり(笑)。大阪市民じゃないので、「私に言うなよ」と言いました。都構想なんて、そもそも一人の市長、一人の知事が突然、言いだしたようなことで、十分経験豊富な人が何もかも見通して、「これが世界にも通用するし、日本のためにも必要だ」と言ってやっているわけではない。人気取りのようなことでやったわけでしょう。住民投票で負けたら、政治家を辞めると、投げ出した。本気でやるのなら、またやったらいいじゃないかと個人的には思います。

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