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NHK「あさが来た」、「まれ」とは違う好感触

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by 木村隆志:テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト (更新 2015/11/16 15:30)

前クールの「まれ」とは打って変わって好評です

前クールの「まれ」とは打って変わって好評です

6週連続視聴率20%突破の理由を探る

 10月にスタートした2015年度下半期のNHK連続テレビ小説『あさが来た』。平均視聴率はスタートから6週連続で20%の大台を突破、なお右肩上がりの勢いで11月4日には2014年度下期の『マッサン』以来の24%超えを果たしました。

『あさが来た』は幕末に京都の豪商の二女に生まれた「あさ」を女優の波瑠(はる)さんが演じています。あさは大阪有数の両替屋に嫁ぐものの、経営は火の車。炭鉱経営に乗り出しますが、男社会ゆえになかなか認められず苦労の連続を強いられます。その後、銀行経営を引き受けたり、日本最初の女子大学校の設立にかかわったりなどという女性実業家の姿を描くのが、主なストーリーです。

 NHKに寄せられる声も、かつてないほど好意的なものばかり。朝の連続テレビ小説(以降、朝ドラに略)は、『あまちゃん』の大ヒット後も、『ごちそうさん』『花子とアン』『マッサン』など人気を集めてきましたが、『あさが来た』は早くもそれらに匹敵する高評価を獲得しています。

 なぜここまで支持されているのでしょうか? 作品の魅力と制作サイドの戦略を探ってみましょう。

●今や「絶対に失敗できない」朝ドラ

 基本的に朝ドラの視聴ターゲットは女性。長年熱心に見ている人のほかに、家事をしながら見たり、時報代わりに耳を傾けたり、多くの女性に視聴習慣が根付いています。ただ、実際は昼の再放送やBSプレミアムでの放送、さらにはダイジェスト版など、多くの視聴機会があり、ここ数年は録画して見る男性視聴者も増えました。ここに『あさが来た』ならではの魅力と戦略を読み取るポイントがあります。

 民放各局のドラマが低視聴率に苦しむ一方、視聴者層が広がり、ヒット作が続いた朝ドラは「余裕の独り勝ち」と思いきや、そうとも言い切れません。制作サイドに対するプレッシャーはかつてないほどシビアになり、「絶対に失敗できない」という追い込まれた状況に立たされているのです。

 実際、前作『まれ』は、脚本の迷走などを理由に、個人SNSや各メディアから過剰ともいえるバッシングを受けました。私は正直「そこまで言われるほどかな……」と思っていたのですが、これも朝ドラの視聴者層が広がり、テレビ業界のトップに君臨しているためであり、仕方がないのかもしれません。

 そして、『あさが来た』を手掛けるNHK大阪のスタッフは、「絶対に失敗しない」ために、これでもかというほどの策を用意しました。


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