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のどかな風景が広がる田園地帯。それほど交通量が多くない一般道で車を走らせていると…突然、道端に異彩を放つ白いロボット、いや、カメラのような機械が現れる。実はこれ、「オービス(速度違反自動取締装置)」だ。
しかし、通常「オービス」といえば、高速道路や幹線道路などの高い位置に“固定”された機器で、スピード違反の車を検知すると赤いフラッシュを放ち、車のナンバーと運転者を捉えるイメージだろう。実はこのロボットのように見えるオービスこそ、今警察の速度違反取締の“最終兵器”として目撃情報が相次いでいる最新<“移動式”オービス>なのだ。
いくつか種類があるのだが、ほとんどが人間の身長よりも低いコンパクトなサイズばかり。簡単に持ち運びができるからこそ、高速道路だけでなく一般道まで、まさに神出鬼没にどこでも現れ、速度違反の決定的瞬間を激写するというものだ。
その<“移動式”オービス>が、いつどこでその姿を見せ、そしてどのように警察が速度違反を取り締まるのか…実態はベールに包まれていた。しかし、この度フジテレビ「実録!金の事件簿」取材班が、初めて警視庁の<“移動式”オービス>による取り締まりを独占密着、その一部始終をカメラにおさめた。
取材班が向かったのは、夜の首都高速都心環状線、とある出入り口付近…警視庁の警察官たちが小型冷蔵庫ほどの箱から取り出したのは白い“移動式”オービスの本体だ。
上部にはスピード違反を感知した際に赤いフラッシュを放つストロボ、下部には車のナンバーと運転手を鮮明に写すカメラがついている。警察官2人でひょいと持ち上げ、三脚にセットすると速やかに路肩に設置した。そしてパソコンを取り出すと速度などのデータを入力、警告の電光掲示板を出してスタンバイを完了させた。この間わずか30分程度である。その後警察官が近くに待機し、取り締まりが始まった。