嫌です! 丁重にお断りします!(笑)。それに自分が描いた自覚がないので、誰だこんなものを描いたのは。こんな漫画が許されていいのか、と思っています。

――でも実際は、埼玉県民に大喜びされました。売り上げの3割を埼玉県が占めているということです。

 それが不思議でねえ。埼玉県の人たちには全く怒られなかったですね。他の県だったら、絶対にものすごい反感が来ると思います。埼玉の人たちってものすごくおうようで、自分たちを笑い飛ばすような度量の広さがあるように感じます。

――実は作品内では、埼玉県よりも田舎として「気の弱い女性は地名を聞いただけで卒倒してしまう」と茨城県をディスっていますよね。

 茨城は妻の実家ということもあって、身内感覚で適当に描いてもいいだろうと思っていたんでしょうね。しかしとんでもない。茨城はこんなひどいところではないとクレームをいただきました(笑)。でも、それが普通の反応だと思うんですよ。

――ご出身の新潟県はおちょくっていませんが、どんな県民性を感じていますか?

 新潟はとにかく一年中曇っているんですよ。雲一つない青空というのは、所沢に引っ越して生まれて初めて見たような気がします。新潟は大きくてすてきな都市ですが、一年中暗い感じなので、やはり県民性も若干重いんじゃないかなと思いますね。だから下手に新潟をおちょくったりしたら、どわぁ~ん、じゅわぁ~ん、とね……。決してガーガー文句は言わないでしょうけれど、黙って五寸くぎでわら人形を打ってくるんじゃないかと思います(笑)

――やはりおちょくりやすいのは、埼玉県や千葉県になるのでしょうか。

 千葉も危ないなあ。『パタリロ!』の中でちょっとおちょくってはいますけど、あれが限度でしょうね。千葉の人は埼玉よりも上だと思っていますよね。どっちもどっちだと……いや、どっちも魅力があると思うんですけどね(笑)