中にはちょっと変わったキャッチコピーもあった。北海道警は「あぶない刑事のサラバの後は、北海道警察に続きがあるぜ」という謎めいたキャッチコピーを採用した。まさか、北海道警が、定年退職する「タカ&ユージ」を再任用する“意思表明”なのか。それはそれで、見てみたい気もする。北海道警に聞くと、「狙いは新人募集」とのことだった。

 さて、このコラボポスター、「あぶデカ」ファンのハートをガッチリつかんでいるようだ。ある県警の広報担当者は、こんなうれしい悲鳴をあげる。

「1日に1回は『うちの店に掲示したい』『ファンなので欲しい』などと問い合わせがあります。もっとたくさん印刷しておけばよかった。映画とのタイアップ・ポスターは過去にもありますが、ここまで注目されることは珍しいですね」

 管内で昨年、高齢者事故が急増したため、「高齢者事故ともおさらば!!」というキャッチコピーを採用した富山県警の担当者は、「タカ&ユージ」の姿を眺めながら、こう語る。

「舘さんは65歳、柴田さんは64歳でしょ? 高齢者が高齢者事故防止を呼び掛けているわけですね……。時間がたつのは早い。しかし、ふたりとも若い!」

 「タカ&ユージ」は最終作を迎えても、“生涯現役”なのかもしれない。

(ライター・若林朋子)