瀬古:山梨学院大が強いかもしれません。ここには高校駅伝の優勝メンバーが5人くらい入っているので、彼らが伸びていれば、いい勝負をしてくると思いますよ。

――ちなみに全体を見渡して、瀬古さんが強いと思う選手はいますか?

瀬古:青学の一色恭志選手は、長い距離を安定して走ることができるので、チームでも重宝する選手。エース区間も走ることができるので、頼れる存在ですね。山学大には出雲で大活躍した留学生、ドミニク・ニャイロ選手がいるので、彼の走りにも注目です。

――どの区間でどの選手がぶつかると面白いと思いますか?

瀬古:やはりエース区間の2区で、駒澤の中谷選手、東洋の服部勇馬選手、青学の一色選手が走ることになれば、面白いレースが見られるんじゃないでしょうか。

――今年に限らず、瀬古さんが見てきた中で一番強いと思う選手を挙げるとしたら、誰でしょうか。

瀬古:1993年から4年間箱根を走った、早稲田大の渡辺康幸選手(現・住友電工陸上部監督)ですね。彼は暑くても寒くても、どんな環境でもその実力を発揮できる選手。箱根はコンディションが悪かったりするとブレーキを起こすことも多いんですが、彼はそのあたりでミスをしたことがない。記録でも、彼は2区で1時間6分台を出しているので、それに迫る選手が出てくると面白いなと思いますね。

――ちなみに瀬古さんは例年、箱根駅伝の解説をされていますが、解説ならではの大変さなんかはありますか?

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