レンタルルームは都会のオアシスか、密会の場か…(イメージ)
レンタルルームは都会のオアシスか、密会の場か…(イメージ)

 都心のオフィス街にあるビルの一室――ここで休憩や宿泊をするのが当たり前という時代がやってきた。今、東京都心を中心に増えつつある「レンタルルーム」は、約1時間利用で2000円程度、約4000円もあれば夜21時から朝7時までの宿泊利用も可能だ。

 休憩目的や出張時の宿泊目的のビジネスパーソン“おひとり様”でも、カップルでの利用でもその料金に違いはない。そんなレンタルルームに潜入してみた。

 東京・新橋駅近くのとあるレンタルルーム。それは、飲食店が立ち並ぶ通りにある雑居ビルのワンフロアにある。雑居ビル1階のエレベーターのドア横に、申し訳程度の看板が掲げられている。だが、注意して見ないと、誰も気が付かないぐらいで、とても宿泊施設には思えない。カラオケ店のような華やかな雰囲気もなければ、ラブホテルのようなケバケバしさもない。お忍びで訪れるカップルには打ってつけといったところか。

 フロントのあるフロアに到着すると身長170cmくらいの早口の江戸っ子訛りのある、一見、実直な営業マンのような表情を浮かべるフロント係に出迎えられた。

「当店は時間制のご利用料金体系になっております。1時間2000円です。ただし、ご宿泊ですと、タイムサービスで21時から7時まで4500円を頂戴致します。“おひとり様”でしょうか?」

 記者が「はい」とうなずくと、彼はポーカーフェイスを崩さずに、今度はこう畳み掛けてきた。

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