“婚活ブーム”に湧く今ですらこの数字だ。もし“平成版・お見合いおばさま”がいなければこの数字はもっと低かったかもしれない。

 かつていたお見合いおばさまたちは、すでに70代、80代と歳を重ねた。“ベテラン”お見合いおばさまに世話になった40代女性たちに、今、世話好き精神が引き継がれている。若い2人が幸せになってほしいという願いは変わらぬままに。

 40代の豊富な人脈をフル活用して、「いい人」を日夜探す。そして、「あの人とこの人は合いそうだ」とくっつけようとする。

「わが子のように励ましたり厳しいアドバイスをしたり、幸せになってほしい一心で“おせっかい”をして結婚が決まったときはうれしさ一杯! だけど、寂しい気持ちにも。それくらいの愛情をもってご縁を紡いでいます。だから、いつの時代も私たちが求められているのでしょう」(結婚相談業者の「良縁コンシェルジュ町田」代表・佐野浩一氏)

 シャイでもいいからとにかく外へ出る。選ばれない自分には何が足りないかを認識する。両天秤をかけたり、かけられたり……。そんな恋愛につきものの傷つけたり、傷つけられたりもをしっかりフォローする“お見合いおばさま”は平成の世の今でも健在だ。

※本文中、カタカナの名前は仮名です。

(ライター 志村ひな子)