4機種のスペックを比較してみると、「Nexus 6」はサムスンやソニーといった他のAndroidの高級機と比べても、CPUやメインメモリ容量などはほぼ同じで、性能が悪いわけではない。ディスプレイ解像度でクアッドHDの有機ELを採用しているのは、他には「GALAXY NOTE Edge」しかない。しかもシリーズで初めての防水機能、15分の充電で最長6時間使用できるといわれている急速充電機能「Turbo Charger」も搭載している。

 となると、「GALAXY NOTE Edge」や「Xperia Z3」といったAndroid機が軒並み9万円前後の価格帯となっている中、「Nexus 6」が俄然低価格であることは間違いない。

 一方で、一般的に高価なイメージを持たれている「iPhone」は、最安の16GBモデルでも「Xperia Z3」と並ぶ値段であり、「iPhone 6 Plus」64GBモデルの価格は97200円、128GBモデルは99792円にもなる(いずれもNTTドコモの24回の分割支払金の合計額)。その「高価なiPhone 6 Plus」が、他の3機種にハードウェアスペック上で明らかに勝っている点は、本体容量に128GBモデルが存在する点くらいだ。特に、メインメモリ容量は、他3機種が3GBなのに対し1GBしか搭載されていない。CPUも「iPhone 6 Plus」だけデュアルコアで、クロックも1.4GHzしかない。メインカメラの画素数も他3機種が1000万画素を超える中で、約800万画素にとどまっている。

 もちろん、「iPhone 6 Plus」は、iOSを中心にアップルが徹底的に囲い込んだシステムとサービスをもっており、単純にハードウェアスペックのみでユーザーの満足度を測ることはできない。それでも、他の端末と比べると、スペックに対して純粋に価格が高いというのは事実だ。

「Nexus 6」はまだ日本国内の価格は決まっていないが、昨今の円安事情を鑑みれば69800円(税抜)に落ち着くのではないだろうか。となると、「Nexus」のコストパフォーマンスの高さが健在であることに、しばらく変わりはなさそうだ。